負担割合が一律でなく、比例して増える税金も

一方、負担割合が一律でない、というよりは課税所得が増えれば増えるほど負担割合も大きくなる税金というものもあります。

サラリーマンの給与や退職金に係る所得、不動産経営に関する所得、フリーランスや自営業者の稼得所得などが、この仕組みで課税されます。超過累進税率といって、課税される所得金額が大きくなるに連れて、より高い税率が課される仕組みとなっています。

ただし、課税される所得金額が500万円だと20%課税、課税される所得金額が2000万円だと40%課税、などという単純な話ではありません。

例えば課税される所得金額が500万円の場合、下記の3区分となります。
  • 0から195万円までは5%課税・・・9万7500円と算出
  • 195万円から330万円まで(135万円)は10%課税・・・13万5000円と算出
  • 330万円から500万円まで(170万円)は20%課税・・・34万円と算出
最後にこれらを合計して、57万2500円という税金が算定されます。

つまり、課税される所得金額が大きくなるに連れて、より高い部分だけを抜き出し、より高い税率が課される仕組みととらえたほう正確です。

逆から言ってしまえば、20%課される必要のなく、低い税率のままでよかったものを後から控除する仕組みとしたのが下記の速算表です。
平成27年から最高税率45%が創設されます

平成27年から最高税率45%が創設されます(クリックで拡大)


例えば課税される所得金額が500万円の場合、速算表は次のように使います。
  • 0から195万円までは20%課税されるのではなく5%課税なので、
    (20%-5%)×195万円=29万2500円が余分
  • 195万円から330万円まで(135万円)は20%課税されるのではなく、10%課税なので、
    (20%-10%)×135万円=13万5000円が余分
したがって、29万2500円+13万5000円=42万7500円を500万円×20%から控除すると、いうのが速算表の仕組みです。

「課税所得」を意識するほうが税金は理解しやすい

「年収103万円以上だと配偶者控除が使えなくなるから、注意したほうがいいよ」という話をよく耳にしますよね。実は、税法の中には「年収103万円以上だと配偶者控除の適用除外」とはどこにも書いていないのです。

正しくは、所得金額ベースで38万円以下という基準があり、パートやアルバイトだと無条件で必要経費(給与所得控除額といいます)が65万円取れるので、逆算して「年収103万円」という基準が出てきたということです。

とにかく、税金の計算で大事なのは、年収や年商よりも、所得や所得から所得控除を差し引いたあとの課税所得です。「年収から差し引ける必要経費ってなに?」「所得から差し引ける所得控除ってなに?」という視点のほうが、税金の理解が深まるのではないでしょうか。
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