国の不妊治療助成は年齢制限、回数削減へ

子どもが欲しいカップルにとって、国の助成縮小は費用負担増につながるおそれも。自治体の独自の助成に期待

子どもが欲しいカップルにとって、国の助成縮小は費用負担増につながるおそれも。自治体の独自の助成に期待

平成25(2013)年7月29日に厚生労働省の有識者検討会で会合が開かれ、体外受精などの不妊治療にかかる費用の助成について、女性の対象年齢を42歳までに制限する見直し案をまとめました。

42歳までという理由は、40歳以上は体外受精などの回数を重ねても出産に結びつきにくいとのことからです。また、出産に至った人の9割は不妊治療開始後6回までに実現していることから、通算5年の期間と1年間の助成回数制限を撤廃し、通算の回数も原則6回(現行は10回まで)までに減らす方向です。40歳以降に不妊治療を始めた場合は3回まで助成となる方向です。早い時期に集中的に治療を受けられるように促しているといえるでしょう。

その後、平成25(2013)年8月19日に厚生労働省の有識者らによる検討会は、不妊治療で体外受精を受ける患者に対する公費助成は42歳までとする年齢制限を平成28(2016)年度から適用すると制度見直し案をまとめました。39歳以下の人が助成を受けられる通算回数の上限を、現行の10回から6回に減らす回数制限については、平成26(2014)年度から実施する方針です。

新制度で平成28(2016)年度より助成を受けられる対象を42歳までとする年齢制限を初めて設け、年間の回数制限をなくす一方、40~42歳は通算3回まで、39歳以下は6回までとなりました。今年度までに助成を受けている人の移行措置として、平成27(2015)年度までは現行制度を適用します。1回の治療費の助成金額(現行最高15万円)夫婦の所得制限(現行730万円)については変更なかったもようです。
新旧制度を比較

新旧制度を比較

自治体の不妊治療助成も厚生労働省に追随するのか、独自の不妊治療助成を継続するのか、自治体の動きも気になりますね。

不妊治療保険は解禁される?

不妊治療の多くは健康保険や国民健康保険が使えません。国では不妊治療助成を縮小方向なので、助成を受けながら不妊治療を続ける人にとっては費用負担が増すことになるでしょう。

一方、金融庁で検討していた不妊治療保険はどうなるのでしょう?平成25(2013)年5月17日および6月7日の金融審議会では、「不妊治療保険」の販売について、今後解決すべき課題が残ると条件を付けながらも容認する案を示しています。厚生労働省の動きを受けて、民間保険会社の「不妊治療保険解禁」をめぐる今後の金融庁の動きにも注目したいところです。

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