同じ部屋での無線速度は
最初に、親機と子機を同じ部屋の近くに置いて無線LANの速度を計測してみた。
同じ部屋での無線LAN速度
736,497 Kbits/sec
約736Mビット/秒が出ている。有線LANに迫る素晴らしい速度だ。WZR-1750DHPの公称値は1300Mbpsだが、通常様々な負荷で実際の速度が公称値近くになることはない。それにしても必要十分に有り余る速度だ。
隣の部屋での無線速度は
次に、子機を木造の壁を隔てた隣の部屋に移動して測定してみた。隣の部屋での無線速度
562,262 Kbits/sec
562Mビット/秒。同じ部屋より3割ほど速度が落ちている。11n対応の親機と子機を利用した場合は、ほとんど同程度か若干遅くなる程度だ。目に見えて遅くなるのは、本機が利用している無線LANの規格11acの特性が原因と思われる。しかし、通信が不安定になることもなく利用できるし562Mバイト/秒という速度は、実際の光通信の障害にはならないだろう。
徐々に子機を離してみる
障害物に弱そうな11acなので、どんどん子機を親機から離して測定してみた。2部屋離れた場所
340,780 Kbits/sec
4部屋離れた場所の窓際
85,854 Kbits/sec
4部屋離れた場所の窓から1mの場所
接続不可
先程の562Mビット/秒から、340Mビット/秒→86Mビット/秒と、どんどん速度が落ち、最後は接続できない。これは2.4GHz帯を利用している11nには見られない状況だ。その理由は、11acは直進性が高く障害物に弱い5GHz帯を利用しているからだ。
最後の接続不可の場所で11nを試してみると速度は遅いが接続はできる。11acは接続すらできない。11acで接続できないときは、本例のように窓際に子機を移動してみよう。ただ、位置的に使い勝手が悪くなることもあるだろう。
結論
11acは、同じ部屋や近隣であれば、相応の速度を出す。11nがかろうじて接続できるような条件の場所には適さない。ただ、障害物に弱いと言っても2部屋程度離れた場所であれば、必要十分な速度が得られる。これらの特性を生かした使い方を考えよう。