スウェーデン西部の世界遺産
スウェーデン西部にある世界遺産、ヴァールバリのグリムトン無線局とそのアンテナ 写真:grimeton.org
青銅器時代を伝える、ターヌムの岩絵群
スウェーデン西部の、ボーフースレーンで発見された、ターヌムの岩絵
写真:tanumshade_bohuslan/imagebank
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岩絵には、考古学者によれば、ボート、そり、動物、木や武器などが描かれています。ターヌムの岩絵群の特徴は、これらの岩絵が単発で書かれたものではなく、意図的に首尾一貫して書かれたものであるという点です。ターヌムの風景は、8000年もの長い間、途切れることなく、この地で暮らしてきた人々の生活、産業、宗教を伝える貴重なものです。
■アクセス方法
ターヌムの岩絵群は6カ所が世界遺産として登録されており、そのうち観光しやすいはヴィートリッケ(Vitlycke)、アスプバリエット(Aspeberget)、リッスレビー(Litsleby)、フォッスム (Fossum)の4カ所です。公共交通機関を利用する場合は、ヴィートリッケが便利です。ヨーテボリからターヌム駅まで2時間ほど電車に乗り、駅からは5キロほど歩き、ターヌムのヴィートリッケ博物館につきます。
通信技術の発達に貢献した、ヴァールバリのグリムトン無線局
今度は、ヨーテボリから少し南下したところにあるヴァールバリのグリムトンというところにある無線局を紹介します。第1次世界大戦が起こり、安全で素早くアメリカと交信する必要が出てきた1920年、国会でこの無線局の建設が決定されました。当時の最新の技術を用いて1922年から1924年にかけて建設されました。この無線局には、世界で唯一稼働可能な高周波発電機式(アレキサンダーソン式)の超長波送信機があり、第1次世界大戦以後の通信技術と現代の無線通信の発達に大きく貢献しています。また、巨大なアンテナのある建物は、スウェーデン西部の特徴的な建物でもあり、技術の歴史を語る貴重な建物でもあります。
■アクセス方法
ヨーテボリから電車でヴァールバリまでは1時間ほどで着きます。その後、バスに乗り換えてグリムトン無線局に行くことができます。6~8月までは毎日開館していますが、それ以外の時期は不定期で週末に開館していますので、事前に確認をしましょう。