スウェーデン

スウェーデンのトイレ事情 紙は流せる?有料?

海外旅行前に気になる、北欧スウェーデンのトイレ事情。清潔で綺麗なのか、紙は流せるのか、有料なのか無料なのかなど知っておくと便利な情報から、ちょっと面白いトイレネタまで、スウェーデンのトイレについてご紹介します。

サリネン れい子

執筆者:サリネン れい子

スウェーデンガイド

見つけやすいスウェーデンのトイレ

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スウェーデン語とともに英語、ユニバーサルデザインでも表記してあり、見つけやすいスウェーデンの公衆トイレ

海外旅行中に土地勘のない場所で困るのがトイレ。トイレにも各国の事情があり、旅行前に知っておくとスムーズに観光を楽しむことができます。スウェーデンでは、博物館や美術館などの観光スポットやショッピングモール、駅や図書館などの公共施設、カフェやレストランなど、街のいたるところに公衆トイレがあり、トイレを見つけることはそれほど難しくありません。街の中を走るバスやトラム、地下鉄や近距離電車にはトイレはありませんが、SJと呼ばれる国鉄に当たる列車や長距離バスにはトイレがあるので安心です。都市部を離れて、スウェーデン郊外を旅行する場合は、ガソリンスタンドや大型のスーパーマーケットなどにトイレがあるので便利です。
 

公衆トイレはほぼすべて有料!

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ほとんどの公衆トイレが有料となっているスウェーデン

見つけることは難しくないスウェーデンのトイレ事情で、まず知っておいて欲しいことが、利用するのにお金がかかるということ。全ての公衆トイレが有料ではないのですが、ほぼすべてのトイレが有料と思っておいて間違いがないでしょう。料金は一般的に5もしくは10スウェーデンクローネになります。トイレの入り口でコインやカード、携帯電話を利用するなどして支払いを済ませ、トイレを利用します。トイレの使用に小銭が必要になることを考えて、両替の際にはコインを混ぜてもらう、買い物をした際に出た小銭はとっておくとよいでしょう。

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こんな風にコイン投入口があり、コインを入れると入場できる仕組みになっている

無料の日本の公衆トイレに慣れていると、ちょっと用をたすためにお金を払うのはちょっと、という方もいると思います。そんな方は、観光で入った美術館や博物館、カフェやレストランにお客として入った時にトイレを済ませておくとよいでしょう。スウェーデンではトイレに鍵がかかっているところが多くあります。そんな時は店員さんにトイレ利用の旨を伝えると、自動的に鍵を解除してくれるか、鍵を貸してくれます。 カフェやレストランでは、トイレのみの利用の場合は、公衆トイレ同様に5もしくは10スウェーデンクローネと張り紙がしてあるところが多いので、ご注意を。ファーストフード系のレストランでは、お客にもトイレ使用料金を課しているところもありますが、近年の傾向として、ショッピングモール内のトイレは無償化しているところも多くあります。
 

清潔で使いやすいスウェーデンのトイレ

次に気になるのが衛生面です。有料か無料か、人通りの多い場所かどうかなどによって多少差はありますが、スウェーデンのトイレはおおむね清潔で使いやすいところが多いでしょう。担当の清掃員が定期的に掃除をしており、トイレットペーパーや手洗い用のソープも常備してあり、手を拭くための紙もしくは、空気で手の水を吹き飛ばす機械がついている場合がほとんどです。しかしながら、例外もあります。道路にある有料の公衆トイレ、一部のカフェやクラブなどでは、利用者と清掃の頻度のバランスが崩れやすく、使用をためらうようなトイレに出くわすこともあります。 

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男女兼用、車椅子対応、おむつ交換台ありというトイレの表示

スウェーデンのトイレは、入口が男女兼用、トイレが男女兼用というところも多くあります。便座や男性用の小便器の位置が日本人には多少高い場合も多いのが難点。こればかりは文化の違いと思って、楽しんで体験して欲しいと思います。トイレットペーパーは日本同様、流してもOK。水洗トイレのボタンは、壁についている場合もあれば、便器本体についているものもあり、古いタイプのものだとボタンを押すのではなく、取っ手を引くタイプのものもありますので、ご注意を。福祉の国スウェーデンだけあって、車椅子やベビーカー対応のトイレも街のいたるところで見かけます。中は広く、おむつ交換台なども設置されている場合が多いです。
 

有料公衆トイレの利用の仕方

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ストックホルム中央駅の公衆トイレ、管理者がいて、カードでの支払いも可能

スウェーデンの公衆トイレには無人の場合と管理者がいる有人のトイレがあります。ストックホルム中央駅や大きなデパートなどでは、トイレの入り口に管理者がいるので、そこでお金を支払うか、両替をしてもらい、トイレを利用します。無人の場合は、トイレの入り口、もしくはトイレの扉の横にコイン投入用のボックスがあるので、そこに指定された金額のコインを投入します。カードや携帯電話で支払うことができる場合もあります。料金を支払うとドアが開き、トイレを使用することができます。


 

ちょっと面白い、スウェーデンのトイレ事情

スウェーデンのトイレで、ぜひ試して欲しいのが「自動洗浄公衆トイレ」です。ストックホルム市内にも2013年より導入され、車椅子対応の無料の公衆トイレということでも有名になりました。この自動洗浄公衆トイレは、毎回利用後にトイレ、床、洗面台の全てが自動的に洗浄されるという、とても清潔な公衆トイレです。この自動洗浄にかかる時間は1~2分ほど、というから驚きです。なお、トイレ使用時間は1回あたり最長20分に設定されているので、長時間のご利用にはご注意を。ストックホルム市内で試しやすい場所は以下のところになります。ぜひ、お試しを!

  • フンムレ公園(Humlegården): 地下鉄赤ライン、エステルマルムトリエ(Östermalmstorg)駅から徒歩5分ほど、スチューレプラーン(Stureplan)という繁華街からも徒歩5分ほどにある公園内。
  •  テグネルルンデン(Tegnerlunden): 地下鉄緑ライン、ロードマンズガータン(Rådmansgatan)駅から徒歩5分ほど、歩行者天国のドロットニングガータン (Drottningsgatan)とテグネルガータン(Tegnergatan)まで歩き、左に曲がったところにある公園内。

もう一つ、スウェーデンでトイレに入ったら注目して欲しいのが、便器についているロゴマークです。スウェーデンの便器の会社として有名なのが、グスタフスベリ(Gustavsberg)。そう、あの北欧ミッドセンチュリーを代表するスウェーデンの有名陶器ブランド、グスタフスベリです。陶器の製造は下火となっていますが、現在も多くのトイレを製造しており、国内有数のシェア率を誇っています。そんな有名陶器ブランドのロゴを確認してみるのも面白いのではないかと思います。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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