NISAの非課税期間を14年間まで延ばす方法がある!?
投資予算をあまり多くは用意できず、100万円をNISA口座で大事に育てたい人はこの方法をチェック!
そのため、「NISAの非課税期間は最長10年」という表現が用いられたりするわけですが、これは厳密に言うと間違いです。NISAの非課税期間は、ロールオーバーのやり方次第では、14年間まで延ばせるのです。
具体的には、次のように行います。
- 2014年から運用開始。最初の非課税期間(5年間)をめいっぱい運用し、2019年の枠にロールオーバーする
- 2019年の枠で2022年まで4年間運用する。そして2023年の枠に乗り換える
- 2023年の枠で5年間の非課税期間を運用し、2027年末に終了
上記のように考えていくと、2014年に運用を開始した100万円のみ、5年+4年+5年の非課税期間になり、合計で14年間の非課税期間で運用できるのです。
非課税期間中でもロールオーバーはできる
おそらく、「どうして4年間でロールオーバーできるの?」と思う人もいるでしょう。なぜか、どの説明を見ても、NISAのロールオーバーは5年の非課税期間が終わったところで行うなどと説明されているのですが、ルールの中に「5年の非課税期間が終わってからでないとロールオーバーできない」という文面はどこにもないのです。したがって、2年でロールオーバーしても問題はありません。ただし、ちょっと変則的な形でロールオーバーさせるため、すべての枠の非課税期間を14年にすることはできません。たとえば2014年の枠で運用した上限100万円分については、5年+4年+5年で非課税期間は計14年になりますが、2015年の枠で運用した分は、5年+2年+5年で非課税期間の合計は12年になります。
さらにいえば、2016年の枠は5年+5年で計10年ですが、2017年の枠と2018年の枠に関していえば、非課税期間は5年間で、ロールオーバーができません。たとえば2017年の枠をロールオーバーさせるとしたら2022年の枠を使うことになりますが、この時点で2022年の枠は、2015年の枠で運用している分のロールオーバーで使われているのです。
したがって、この方法を用いて非課税期間を14年にするというのは、2014年の枠で100万円分だけ投資する場合に限られます。あるいはもう少し投資額を増やすのであれば、2015年の枠で100万円を投資し、合計12年間の非課税期間で運用するのを組み合わせる程度でしょう。
いずれにしても、毎年100万円ずつ、合計500万円分を非課税枠で10年間運用するという、NISAのパンフレットなどに表示されているケーススタディには合わない運用法です。が、もしそれほど投資に回す資金がなく、100万円を大事に育てていきたいと考えている人にとっては、最長14年間の非課税期間で運用できるというメリットがあることを、覚えておいてください。
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