SAKE COMPETITION2013開催される
蔵元約200名のきき酒の様子
今年で2回目となるSAKE COMPETITION2013が開催された。参加蔵元約250場、出品数657種類。まさに全国規模の日本酒コンペである。まずは5月28日に予審(審査員14名)があり、6月30日に結審が行われた。この日は午前中に25名の審査員審査があり、午後は約200名の蔵元きき酒を行った。
このコンペの最大のポイントとは?
純米酒、純米吟醸、純米大吟醸、きもと山廃部門の4つに分かれる。
このコンペの大きなポイントは「市販酒」の競争であるということ。まずはこの「市販酒」の説明をしておこう。酒類業界では普通に使っているこの「市販酒」という言葉、一般の人にはよくわからない。
「市販酒」とは文字通り、一般に、町で(一般市場)で販売・流通しているお酒のこと。通常、私たちが日常的に飲んでいる商品のことだ。では、そうじゃないお酒もあるのか? そう、あるのだ。
全408種類。早めにやっても2~3時間はかかる
「市販酒」に対するのは「出品酒」。つまり、年に一度行われる「全国新酒鑑評会」(独立行政法人 酒類総合研究所)に出す酒のことだ。この鑑評会の目的は、『新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資すること』とある。
きもと山廃部門は40銘柄程度で、出品が少ない
審査は、その道の専門家(国税局鑑定官室主任鑑定官や酒類総合研究所主任研究員、全国技術センターや蔵元など)によるもので、減点対象になる点を官能検査により判別し、より優良な銘柄を選ぶ。出品酒を造る蔵は、減点対象にならないように最善を尽くし最大の技術を投入し採算度外視で準備したものを用意する。経験と技術はもちろんのこと手間も暇も費用もかかるこの「出品酒」は、結果高級酒となり一般には流通しないのだ。とはいえ、入賞した酒は一般の人でもきき酒をする機会がある(公開きき酒会)。また当然ながら入賞することは名誉なことで、入賞(金賞や銀賞)したらその旨を記した同じスペックの酒を販売することもあるので全く飲めないわけでもない。
ともあれ、このSAKE COMPETITION2013は、審査のために準備した特別な酒ではない、あくまで一般の酒「市販酒」のコンペであるという点が重要なのだ。
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