2.健康保険に加入している家族の「被扶養者」になるケース
いわゆるパート・アルバイトの労働条件で被扶養者の途も!
- 再就職しない場合
- 健康保険の「適用事業所」に再就職した場合であっても、勤務時間または勤務日数のうちいずれかが再就職先の正社員の概ね4分の3未満の場合
- 健康保険の「非適用事業所」に再就職した場合
【加入先は】
その家族(「被保険者」)が加入している次のどちらかとなります。
・全国健康保険協会管掌健康保険(主に中小企業が加入)
・健康保険組合管掌健康保険(業種ごとに組織されている健康保険団体など)
【保険料負担は】
「被扶養者」となることができれば保険料負担はもちろんありません。
【ここがチェックポイント!】
再就職先企業が健康保険の「適用事業所」であっても、再就職先の正社員の概ね4分の3未満であれば「被扶養者」になれる場合があることに注意が必要です。また再就職先が、健康保険の「非適用事業所」だった場合も同様です。「非適用事業所」とは次の事業所のことです。
- 常時5人未満の個人営業の事業所
- 次の事業を営む個人営業の事業所(人数は関係ありません)
- 農林水産業(農業、牧畜業、水産養殖業、漁業)
- サービス業(ホテル、旅館、料理店、飲食店、理容、浴場、その他娯楽、スポーツ、保養施設などのレジャー産業)
- 法務業(弁護士、公認会計士、社会保険労務士等)
- 宗教業(神社、寺院、教会等)
3.退職前の健康保険に引き続き加入するケース
(任意継続被保険者)
任意継続被保険者になるには、退職後20日以内の申請期限があります!
次のケースで、任意継続被保険者となることが可能です。
- 再就職しない場合
- 健康保険の「適用事業所」に再就職した場合であっても、勤務時間または勤務日数のうちいずれかが再就職先の正社員の概ね4分の3未満の場合
- 健康保険の「非適用事業所」(前記参照)に再就職した場合
退職前の健康保険制度です。
・全国健康保険協会管掌健康保険(主に中小企業が加入)
・健康保険組合管掌健康保険(業種ごとに組織されている健康保険団体など)
【保険料負担は】
・全国健康保険協会管掌健康保険
退職時の標準報酬月額(※)×保険料率(都道府県ごとに異なる)
・健康保険組合管掌健康保険
各組合によって異なります。
【ここがチェックポイント!】
この制度は「任意継続被保険者」といいます。次の就職先が未確定な場合、保険料との兼ね合いもありますが2年間加入できる点で有効的な制度です。但し、原則として退職の翌日から20日以内に手続きしないと継続はできません。手続きを失念しないようにフォローしましょう。
また全国健康保険協会管掌健康保険では、退職時の標準報酬月額が28万円(平成25年度の場合。毎年変わる可能性あり)を超えていても28万円で計算します。また28万円を下回っていた場合は下回った金額で計算をします。
さらに保険料負担にも注意。在職中は本人と会社側の折半負担(健康保険組合は例外あり)でしたが、この任意継続被保険者となると、すべて退職者負担となることも忘れずに伝えておくことです。保険料は退職者が一番気にする内容。確実に説明しておきましょう。