「コンプライアンス」不在企業は「ブラック企業」
このような過去の事例からお分かりいただけるであろう「コンプライアンス」の正しい解釈は、「合法であるか否かにかかわらず企業モラルの観点から、許されない行動を行なわせないよう組織をコントロールする仕組み」のことなのです。一見するとこの「コンプライアンス」という仕組みは、収益追求のブレーキになるかのような錯覚を起こさせますが、実は収益追求のための立ち振る舞いを定めるものであり、「コンプライアンス」なくして収益追求はあり得ないと考えるべきものであるのです。
どこからがブラック企業なのかの議論は絶えない
「組織の7S」は円滑に組織をマネジメントをしていくために整えるべき基本要件でありましたが、「コンプライアンス」への正しい取り組みは、現在において企業の存続そのものを可能たらしめる組織マネジメントの大前提要件であると言っていいでしょう。「コンプライアンス」不在の組織は「ブラック企業」として退場を命ぜられる運命にあるということを、十分理解した上で組織マネジメントはなされる必要があるのです。