湯河原温泉とは
湯河原温泉は非常に歴史が古い温泉地で、万葉集に唯一温泉の歌が収録されている事からも、温泉として昔から名高かった事が分かる温泉地です。
古くからの湯河原温泉である「温泉場」エリアを中心に、湯河原駅周辺までが一般的な意味での湯河原温泉だと思いますが、現代では温泉地の範囲が非常に拡大しており、山側の奥湯河原温泉の他、吉浜方面の浜湯河原温泉に加えて、藤木川西側の伊豆湯河原温泉(熱海温泉泉地区)を加えて、湯河原温泉郷と称するとも言われます。しかし、湯河原温泉自体は神奈川県の温泉なので、実際には静岡県側は分けて紹介される事が多いと思います。
藤木川の川沿い、谷沿いに発達した温泉街は起伏が激しく、のどかな雰囲気に成りがちな川沿いの温泉地には珍しく、山沿いの温泉場風情も味わえます。その為か文人墨客に愛された老舗の高級宿が非常に多いのも特徴的です。
今回は神奈川の古湯、湯河原温泉を紹介します!
湯河原温泉の源泉・泉質
湯河原温泉には源泉が多数ありますが、その多くが集中管理され、給湯されています。泉質も複数ありますが、主に単純泉や弱食塩泉など、比較的薄い塩類系の温泉です。無色透明で匂いもありませんが、源泉によってはすべすべとした感触を感知する場合もあります。また、ままねの湯のように、古くからの湯治専門宿も残っており、湯治効果を維持する為に一切加水しないので、風呂の温度が非常に高い上に、含有する塩分の刺激により体感温度がさらに上昇し、風呂に入るどころか、かけ湯でも辛い程熱く感じます。こうした所に行くと、古くから湯治場として栄えた湯河原温泉の湯の強さや、本来の姿を見る思いがします。
とはいえ、一般的な宿や入浴施設では、源泉を循環している場合が多く、適温に調整されているので、入浴に困る事は全くありません。
次ページで、湯河原温泉の旅館・入浴施設をご紹介します。