ギリシャ/ギリシャ基本情報

ギリシャのエリアガイド(2ページ目)

神々しい古代遺跡などの世界遺産、エーゲ海やイオニア海の島々、独特な魅力を放つ本土のリゾートなど、地域によって多彩な見所を備えるギリシャ。現時点の地方行政区分では13の地方に区分されていますが、初めてギリシャへの旅を考えている人にもわかりやすく、人気の観光地を中心に5つのエリアにまとめてみました。

有馬 めぐむ

執筆者:有馬 めぐむ

ギリシャガイド

エーゲ海の島~キクラデス諸島、クレタ島、ドデカニサ諸島

santorini

崖に連なる家並みが独特の光景を生み出すサントリーニ島

■キクラデス諸島
ギリシャ本土の東、トルコとの間に広がる紺碧のエーゲ海。その真ん中に円を描くように浮かぶ約40もの島々があります。これをキクラデス諸島と呼び、英語のサークルやサイクルの語源となったギリシャ語キクロスから名付けられています。エーゲ海の真珠と呼ばれるミコノス島、白い家並みと青い丸屋根の教会の風景がロマンティックなサントリーニ島、ミロのヴィーナスが発見されたミロス島、聖母被昇天祭で賑わうパロス島など、世界的に名高いリゾートの島々が数多くあります。

ひとつの島に滞在型の旅もいいですが、4~6日ほどの日程で幾つかの島を効率よく巡る方法としてクルーズの旅があります。どの島も青く澄んだ水のビーチとため息の出るような素晴らしい景色が広がりますが、島から島へ旅をすると、異なる雰囲気が楽しめ、それぞれの島の個性を実感できます。

■クレタ島
creta

鮮やかな色彩で復元されたクノッソス宮殿跡

ギリシャ南端、東西に細長く位置するエーゲ海最大の島で、ヨーロッパ最古のミノア文明の発祥地です。面積は約8300平方kmと兵庫県とほぼ同じ大きさで、地中海の中でも5番目に大きい島です。美しい海岸、山、渓谷などの豊かな自然があり、古代から多彩な果物、野菜、ハーブ等が栽培されてきた農業の盛んな島です。紀元前18~16世紀に絶頂を極めたミノア文明の宮殿が復元されたクノッソス宮殿跡など古代遺跡めぐりは欠かせません。

最大の都市イラクリオはクノッソス宮殿を訪れる際の起点で、城壁に囲まれた旧市街にタヴェルナやカフェが軒を連ねます。西部のハニアはクレタ島の中で最もヴェネツィア時代の面影が残る町で、ヴェネツィアン・ポートは最大の見所です。ヨーロッパ最大規模、サマリア渓谷への拠点でもあります。現地発の渓谷へのトレッキングツアーは人気があり、切り立った岩壁が圧巻の光景で迫ってきます。

■ドデカニサ諸島
patmos

パトモス島 世界遺産の修道院とホラの町

ギリシャの南東に位置し、トルコに最も近い島々。ドデカニサとは12の島の意で、最も大きな島であるロドス島、医学の祖で古代ギリシャの医師ヒポクラテスの生まれたコス島、ヨハネの黙示録が書かれたパトモス島、アルテミス神殿のあるレロス島、その他、カリムノス島、カルパトス島、シミ島、ティロス島、アスティパレア島、ニシロス島、カソス島、ハルキ島を指します。20世紀初頭、これら12島が当時の支配国であったオスマン・トルコに対して一斉に反旗を翻したことから、ドデカニサの名前が付けられました。

夏季には眩い陽光と美しいビーチを目的に、他のヨーロッパの国々、特に北欧からのチャーター便が多く飛んでいます。ロドス島の旧市街は、中世の聖ヨハネ騎士団が築いた城壁に囲まれており、世界遺産に登録されています。他のドデカニサの島々に行く際の拠点でもあります。

エーゲ海の主要な島々には夏季のオンシーズン中、毎日、アテネから複数の空の便(所要時間約1時間弱)、ピレアスからも複数の船便があります。
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