土地活用のノウハウ/入居者ニーズとマーケティング

賃貸住宅業界の動きと、供給増加による市場への影響(2ページ目)

アベノミクスと呼ばれる大胆な金融緩和により、市場には多額の資金が供給されるようになりました。不動産市場の回復に期待がかかる一方で、新たな賃貸住宅の供給は、既存の大家さんにとってはライバル物件の増加につながります。最新の設備を備えた新築物件に対抗するため、既存物件の大家さんには質の高いプロパティマネジメントとテナントリテンションが求められます。心のこもった管理こそが、満室経営への近道なのです。

谷崎 憲一

執筆者:谷崎 憲一

土地活用ガイド


心のこもった管理で魅力あふれる物件に

古くからの日本の風習である打ち水も、お客様の為に夏場に涼気を取ろうという、おもてなしの一つです。

賃貸住宅経営においても、内見希望者や入居中の方をお迎えするために、植栽や照明で豊かな空間を演出する等の工夫をすることが求められます。リフォームをする場合には、単純に鉄部を塗装したり壁を塗り替えたりするだけではなく、素材を吟味し、デザインを考慮し、入居者さん目線に立った丁寧な維持管理こそが、ホスピタリティを念頭に置いた経営であると言えます。

ホテルや旅館でも、新しい建物ばかりに人気が集まる訳ではありません。古くなっても、素晴らしいサービス、清潔感溢れるロビー、快適な客室をお客様に提供することにより、永く愛され続けるケースは多数あります。

大切な入居者さんに、癒しと快適な空間を提供する心のこもった建物と管理を演出し、魅力あふれる物件にすることが重要なのです。

コンサルティングまで任せられる管理会社をパートナーにすることが大切

今後、次々と供給される新築物件に対抗するためには、将来を見据えた経営が必須ですが、そのためには、必要な提案をしてくれる管理会社をパートナーに選ぶことが重要なポイントになります。もし、自主管理をなさっている場合には、目先の管理料を惜しまず、優秀な管理会社と手を組むことをご検討ください。

また、漫然と受け身で業務を進めているような管理会社に委託している場合には、管理会社の再選定をお勧めします。長期的にみれば、コンサルティングまで任せられるような管理会社と手を組むことが、健全な賃貸住宅経営への近道になることは間違いありません。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます