日本人にとってパンとは何か
はるきらり、春よ恋、キタノカオリ。ダンディゾンのプライスカードには国産小麦の名前が多く見られます。「北海道の小麦の生産者との出会いやバイオダイナミック農場での農作業経験がありました。うちの店は妊婦の方や小さなお子さん連れのお客さまが多く、自分にも子供ができたこともあり、素材選びを大切に考えています。お客さん、問屋、製粉会社、生産農家、それらすべての顔を知ることができたらと思います。人と人との信頼関係が必要な時代だと思うんです。お互い顔を知っていて、その人のつくったものだから安心できる、ということが大切で、今の自分には自然なことなんです」。
木村さんは自然であること、を大切に考えています。彼にとって「自然」とはまず、土地のもの、つくった人の顔が見えるものを使うということでした。
木村昌之さん
本格派のパンをつくる人は皆、フランスやドイツ、パンの歴史ある国のパンの製法を学びます。そして伝統のパンを極めれば、パン職人として高く評価されます。でも、ある日、気がつくのです。自分のつくるパンと、日本の食卓との距離に。このパンは日本人の日常の食事には合わないじゃないか?
ダンディゾンのパン職人チーム
普段思っていたことを、木村さんの口からしっかりとしたかたちで聞くことができて、わたしは大きく頷きました。
ショフェ
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