日頃何気なく使っているメールの件名なども、ときには見直し工夫することでより分かりやすく気配りのあるものになります
次のようなメールをもらったことがあるという人も案外多いのではないでしょうか。
■気を付けたいメール:その1
差出人:ino■気を付けたいメール:その2
件名:次回のご連絡
■気を付けたいメール:その3
件名:Re:ありがとうございます!
では、それぞれどこを注意すべきなのか、注意点と改善例を見てみましょう。
■気を付けたいメール:その1 注意点と改善例
差出人:ino
まず、これでは、差出人がひと目で分からないということに問題があります。
もちろん、つい先ほどまでやり取りしていたというのならば、これでも判断がつきます。しかし、しばらくメールを送っていない相手には、特にこのような差出人名は注意が必要です。名字のみであったり、プライベートのニックネームであったりというように、ちょっと見ただけでは誰からかわからないものがあります。ときには迷惑メールと勘違いして削除してしまう人もあるかもしれません。たとえローマ字表記であっても、フルネームで記す、社名も入れるなどの工夫をするだけで、ぐんとわかりやすくなるでしょう。
改善例
差出人:手紙のマナー社:井上明美
差出人:井上明美〈akemi-inoue@mail.tegami. manners.co.jp〉 など。
■気を付けたいメール:その2 注意点と改善例
件名:次回のご連絡
これもわかる人にはわかりますが、仮に何人もの人から同じような件名で送られてきたとしたら、これは少々混乱しますね。
件名を付ける場合の注意点としては以下の事柄に気を配りましょう。
1:何についてか、用件は何なのか
2:いつの用件か、日付けは
3:何をしてほしいのか、何を伝えたいのか
このような事柄に注意してより具体的に記すことで、相手がひと目でわかりやすい件名にすることができます。
改善例
件名:6月20日研修会のご連絡
件名:次回の研修会(6/20)について
件名:次回研修会へのご出欠の確認にて など。
■気を付けたいメール:その3 注意点と改善例
件名:Re:ありがとうございます !
このような件名は、パソコンだけでなく携帯のメールでも見かけることがよくあります。でも実は受け取った側は、案外不快に感じたり、なんだかおかしいという感じをもつ人も多いと聞きます。
これは、送信者が最初に「ありがとうございます」とお礼を言ってきた言葉を「Re:」としてそのまま返信している例ですね。忙しくて余裕がない、つい忘れてしまったなど理由はさまざまですが、これ以外にも「Re:お誕生日おめでとうございます!」なども同様です。これではろくに件名も見ない、ぞんざいに扱われているなどの誤解を受けることにもなりかねません。
改善例
件名:Reを消してあらたに件名を記す
件名:Re:こちらこそありがとうございます
または、あまり長文にならない程度に「/」で区切り、こちらの件名や氏名を記してもいいでしょう。
ただし、管理上あえてそのままの件名でやり取りする場合もあるでしょうし、同じく、件名の変更や返信履歴等の削除をしないようにとあらかじめ記載されている場合もあります。そのような場合を除いては、送る相手や場面に合わせて工夫をする、使い分けるというのもメールのマナーのひとつと言えるでしょう。