独立をめぐる出来事を今も伝える、ダブリン中央郵便局

外観

オコンネルストリートでもひと際目をひく外観の中央郵便局

ダブリンのオコンネルストリートのちょうど中央あたりにはシティセンターのランドマーク的役割を果たしているモニュメント、空に突き刺さるように伸びているスパイアがあります。そのはす向かいに佇む、古代ギリシャ建築風の柱が印象的な建物が中央郵便局です。

内装

優美でレトロなインテリアも必見

外観の優雅な印象だけでなく、内部のレトロな雰囲気も必見の中央郵便局ですが、この建物は1920年代に再建されて郵便局としての機能を再開しました。再建の前には当然ダメージを受けるような事件があったわけで、それは長きにわたるイギリスのアイルランド支配に起因しています。

約700年にわたるイギリスの支配の末に独立したアイルランドですが、独立を果たすまでには大きな犠牲を払い続けてきました。1916年にアイルランド義勇軍や市民軍が起こしたイースター蜂起では、リーダーたちはほぼ全員処刑され、死者の数は3000人規模とも言われています。

 

石碑

イースター蜂起の要旨がアイルランド語と英語で刻まれている

その際に義勇軍の司令部が置かれたのがこの郵便局であり、パトリック・ピアーズが有名な「共和国宣言」を読み上げたのは建物の正面だと言われています。結果的に火につつまれて倒壊した郵便局も今は郵便局としての機能を取り戻していますが、内部にはイースター蜂起を伝える記念碑やパネルがあり、失敗に終わりながらも独立への機運を高めるきっかけとなったアイルランドという国における重要な出来事を今日に伝えています。

 

英雄クーフリンの銅像

リース

今年の4月にもクーフリンの銅像の足元に緑のリースが手向けられた

クーフリン

美しいクーフリンの銅像

郵便局正面の中央部の窓からはケルト神話の英雄クーフリンの美しい銅像が見えます。イースター蜂起の記念碑としてつくられらというこちらの銅像近くには、蜂起の起きた4月後半には毎年花などが手向けられています。

アイルランド人作家フランク・マコートが自身の幼年時代を描いたピューリッツア賞受賞作「アンジェラの灰」の中でも、主人公がこの郵便局に立寄るシーンにこの銅像に関する描写があったりと、アイルランドではかなり有名な銅像のひとつ。 ここに来たからには必ず見てほしいもののひとつです。

 

手紙を出すなら中央郵便局がおすすめ

記念切手

送られてうれしい記念切手がきっとみつかる

ダブリンにはほかにも郵便局があるのですが、旅行の際に日本にハガキを出すならこちらの中央郵便局から送るのがおすすめです。その理由はというと、こちらの郵便局でのみ記念切手を販売しているからです。入って右側に切手専用のコーナーがあり、アイルランドの野の花をモチーフにしたコンテンポラリーコレクションをはじめ、記念切手各種の取り扱いも幅広くあります。カウンターに並べられた切手以外にもいろいろな種類があるので、スタッフに声をかけて見本帳を見せてもらうといいでしょう。

切手

アイルランドの野の花をモチーフにしたコンテンポラリーコレクションも人気

またこのセクション奥には、アイルランド人たちの生活における郵便局の重要性、イースター蜂起の日にこの場所で勤務していた局員の話など、ユニークな展示が見物のポストミュージアムもあります。

<DATA>
■General Post Office(中央郵便局)
住所:O'connell St, Dublin1
営業時間:月~土曜 8:00~20:00(日曜、祝日は休み)
アクセス:オコンネルストリートの中央あたりモニュメント・スパイアそば


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