車高は30mm、ロードクリアランスは10mmアップ
「V40 CROSS COUNTRY T5 AWD」の車名からも分かるように、直列5気筒ターボエンジンを横置きした4WDモデルで、全高とシートポジションは30mm高くなっているものの、AWDの構成パーツによりサブフレームが20mm低くなり、計測地点であるアンダーカバーも低くなったため、最低地上高は10mm高くなっているのにとどまる。
それでも全高は1470mmしかないから機械式立体駐車場に余裕で入庫できるし、10mmとはいえクリアランスが高まっているから悪路だけでなく、都市部のちょっとした段差でもベースのV40よりは気を使わずにすむはずだ。
少しの余裕でも違う安心感
運転席に収まると、確かにCセグメントのハッチモデルとしては少し着座位置が高く、閉塞感を覚えずにすむ。一般的なSUVのように周囲を見下ろせる高さではないものの、運転姿勢もアップライト過ぎないから、セダンなどからの乗り替えでも違和感はあまりないはずだ。
ほかのV40シリーズと同じ引き締まった乗り味だが、「Rデザイン」のようにハードではない。しかもタイヤの仕事ぶりがよく分かる上に、一般的なSUVよりも重心の高さをあまり意識しなくてすむから思いのほかハイペースで飛ばすことができる。
「T5」エンジンは、2.0Lの直列5気筒ターボで、213psのピークパワーとアイドリングストップ付、6ATを組み合わせるのも同じ。タイヤサイズは225/50R17で、「Rデザイン」の18インチとは銘柄も異なる。
パワー的には「Rデザイン」と同様に必要十分以上だ。1.6LのNAを積む180ps/240Nmの「V40 T4」でも不足を感じさせないのだから当然かもしれない。それでも高速道路のロングツーリングやワインディングでは、213ps/300Nmのスペックが頼もしく感じる。
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