マンション物件選びのポイント/マンションの間取り

片付く間取り、片付かない間取り(3)

片付く間取り、片付かない間取り(1)(2) に引き続き、片付く間取りのポイントをお話しします。片付かないというは、立地がおおいに関係する場合もあるようです。都心より郊外のほうが、片付かない傾向にあるとか。郊外のマンションの方が、間取りにゆとりがありそうなのに、なぜ?

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

片付く間取り、片付かない間取り(1)
片付く間取り、片付かない間取り(2)

圧迫感のある間取りは片付かない

リビング

居心地の良い、吹き吹けのあるリビングは片付く間取りの一例。

以前、片付けに関する本を執筆するにあたり、様々な方々に取材をしました。そのとき印象深かったのは、居心地の悪い部屋に住んでいる方に、片付けられないという人が多かったことでした。

なぜかというと、居心地が悪いため家にいるのがいやで、つい外出の機会を増やしてしまうため、片付ける時間がないというのです。また外出のたびに色々なお店に立ち寄るので、ついいらないものまで買ってしまうため、モノが増えてしまうからなのです。

そして何が居心地を悪くさせるかというと部屋の圧迫感なのでした。圧迫感は間口(スパン)が狭く、縦に細長いうなぎの寝床のような形の住戸で、天井も低いと感じるものです。昼でも電気をつけないと暮らせないことが多く、長くいると、気持ちが幾分沈んでくるような心持になります。こうした空間から脱出したいと感じるのはきわめて自然なことだと思われます。


片付く間取りの基本的条件は、間取りスパン7.5mが目安

そこで、片付く間取りの基本的な条件はスパンが広くて、天井が高い、解放感ある住空間ということになります。スパンは7.5m以上、天井高はリビング・ダイニングが2.5m以上というのがひとつの目安でしょう。予算を度外視すれば、東南角の住戸で南面3室等バルコニーに多くの居室が面していれば理想的です。またバルコニーの奥行も2メートル以上あればより解放感が増すでしょう。

ただし、現実は限りある予算です。東南角部屋、南面3室は譲歩するとして、間口の広さはできる限り確保したいものです。
 

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