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値下げしたPSVitaのマズイ品薄(2ページ目)

最大1万円の値下げで販売数が伸び、店頭で品薄状態になっているPSVita。品薄というと、たくさん商品が売れていて良いイメージを持っている人が多いかもしれません。しかし、今回の品薄は、マズイ品薄なのです。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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欲しい色がない!

ゲームショップの図

値下げしたとはいえ、高い買い物ですから、色にもこだわりたい人はたくさんいます

値下げ以降、PSVitaは品薄の傾向があります。ハードが全くない、というわけではないんですが、特定のカラーバリエーションが不足している模様です。簡単に言えば、クリスタル・ブラックは在庫があるんですが、その他の色は店頭で品が切れているような状況が度々発生しています。

恐らくこのことは、前述した値下げ直後に大きく伸びきれなかったものの、その後の下降ラインはゆるやかで粘っているという状況と無関係ではありません。つまり、値下げや新作の発売でハードを購入しようとしたけれど、自分の欲しい色の本体が無かったのでとりあえず買うのをやめて、入荷を待つ、というユーザーが少なからずいたことが想定できます。

そうなると、値下げ直後の販売台数は控えめだけど、潜在的に欲しくても買えなかった人がいることになるので、その後も出荷にあわせて順次売れていくのはそれ程不思議ではありません。

はじめから、大躍進できる状況ではなかった

PSVitaの図

欲しい人がいるのに、売ることができないとても苦しい状況です

しかし、全員が全員入荷を待って購入してくれるかといえば、そんなことはありません。ものには売りどきというものがありますから、入荷を待っている間にお財布のお金が他のものに使われてしまわない保証はないのです。おそらくここには機会損失があったと考えられます。

また、週販が最大約6万台程度で品薄になるという在庫状況を考えると、そもそも今回の値下げや戦略的タイトルの投入で大躍進というようなシナリオは不可能だった、あるいは想定していなかったという見方もできます。何しろお店に品物が無ければ売れません。いまだに店頭では本体のカラーバリエーション不足が見られます。

もちろん、現状の販売数の原因が全て品薄によるものかといえばそんなことはありません。一切ハードが店頭に無い、というわけではありませんからね。ですが、この状況で例えば値下げと同時に20万台売れて一気に勢いがつく、なんてことが可能だったかというと、クリスタル・ブラックが残っているとはいえ価格やコンテンツ以前の問題がありそうです。

ここには、苦戦するハードが逆転する際の難しさが潜んでいます。
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