カナダ/カナダ基本情報

カナダ全国をネットワーク、VIA鉄道

カナダの旅客列車の大半を運行するVIA鉄道。でも、鉄道と言っても、日本とは勝手の違うことも多し。乗車前に知っておく注意事項と、VIA鉄道でおススメの4つの列車をご紹介します。

執筆者:下村 猛

カナダ最大の鉄道会社 VIA鉄道

屋根がドーム状になっているのがスカイラインカーと呼ばれる展望車。見晴らしがよく、人気の車両 (C) VIA Rail Canada

屋根がドーム状になっているのがスカイラインカーと呼ばれる展望車。見晴らしがよく、人気の車両 (C) VIA Rail Canada

カナダで鉄道といえば、VIA鉄道といっても過言ではないほど、その存在は圧倒的。全19路線がカナダの大都市のほとんどをカバーしています。

この記事では、VIA鉄道に乗車する場合の注意事項、そして、数ある列車の中で、おススメの4つの列車をご紹介します。

※本文中で紹介する情報は2014年12月現在のものです。料金は常に変動しますので、目安とお考えください。また、スケジュールも予告なく変更になることもあります。事前に公式サイトでご確認ください。

乗車前に知っておくべし! 日本との違い

日本の駅とはかなり雰囲気が異なる、トロント・ユニオンステーション。どことなく教会っぽい雰囲気

日本の駅とはかなり雰囲気が異なる、トロント・ユニオンステーション。どことなく教会っぽい雰囲気

鉄道といっても、VIA鉄道は日本の鉄道とはかなり違います。乗車手続きや荷物の扱いなどは、列車に乗るというよりも、航空機の搭乗手続きに近い部分が多々あります。これは注意したほうが良い!と思われる点を挙げてみました。

■荷物
モントリオール駅のチケットカウンター。チェックインし、荷物を預けるなど、方法はフライトのチェックインとほぼ同じ (C) Blue Works

モントリオール駅のチケットカウンター。チェックインし、荷物を預けるなど、方法はフライトのチェックインとほぼ同じ (C) Blue Works

乗車に際しては、フライトのチェックインと同様に行われ、スーツケースなどの大きな荷物は預けることに。数時間の乗車ならともかく、数日間乗車するものもあります。一旦預けたら、目的地に到着するまで、荷物を見ることはできませんので、車内で必要なものは、手荷物にまとめるようにしましょう。特に、夜行列車に乗車する人は、着替えや洗顔道具など結構な量になるはず。必要なアイテムをまとめるボストンバックやバックパックを用意しておきましょう。また、列車や利用クラスによって、持ち込める荷物、預けられる荷物の重さや個数に制限があるので、要注意。詳細はVIA鉄道の公式ホームページにて。

■予約
空きさえあれば、当日駅に行っても、列車に乗ることはできます。ただ、乗車区間によっては、列車が週に2本や3本しか運行していないところもあり、仮に空きがなかった場合、日程の大幅な変更を強いらるため、事前予約が必須と考えましょう。また、6月から9月のカナダのトップシーズンは、列車も相当混み合っており、特に夜行列車の寝台車クラスは予約が取れないことも珍しくないので、早めに予約しましょう。
予約はVIA鉄道の公式サイトで出来ますが、英語または仏語のみの対応。言葉に自信のない人は、お近くの旅行代理店などでも、チケットの手配は可能です。

■タバコ
全列車全席禁煙です。タバコを吸うことができるのは、途中停車駅で停車時間の長い場合のみ。停車しても、小さな駅であれば、すぐに発車してしまうので、愛煙家は事前に時刻表のチェックを忘れずに。車外で一服の際、車掌さんに一言告げておけば、乗り損ねることもないでしょう。

■エコノミークラスは座席指定なし
予約時に窓側、通路側という選択もできないので、要注意。チェックインの後でも、列車番号のみが割り振られ、座席番号がない自由席になっていることがほとんどです。

■勝手にプラットフォームに上がっちゃダメ
トロントやモントリオールといった大型ターミナル駅では、乗車前にホームに上がることが出来ません。乗車準備ができ次第、アナウンスされますが、ほとんどの乗客はホームへの階段前で列を作って待っています。これも、空港の搭乗口から機内への案内と同じものと考えれば、良いでしょう。ただし、郊外の小さな駅から乗車する場合、ホームへの立ち入りも自由自在です。

■寝台車やビジネスクラス利用客の専用ラウンジ
トロント駅のパノラマラウンジ (C) VIA Rail Canada

トロント駅のパノラマラウンジ (C) VIA Rail Canada

トロント、オタワ、モントリオールなどのターミナル駅では、パノラマラウンジと呼ばれる上位クラス専用ラウンジがあります。ゆったりとした座席、コーヒーや紅茶などの飲み物などが用意され、乗車までの時間を過ごすことができます。乗車の際も、優先乗車することができ、先にプラットホームに上がることができます。こちらも航空機の搭乗案内と同じスタイルです。

■車内や駅では無料Wi-Fi(公衆無線LAN)あることも
トロント、モントリオール、バンクーバーといったターミナル駅や、東部を走るコリドー号の車内では無料Wi-Fiがあり、どのクラスの乗客でもインターネットに繋ぎ放題。乗車中にメールチェックしたり、ネットに繋いだりも自由自在。スマホやタブレット、ノートPCなどは、VIA鉄道の旅の必須アイテムです!

では、VIA鉄道に数多くある中で、ガイドおススメの4つの列車をご紹介します。
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