「パンは太る」と言われる理由とは?
パン食は太るのか、それとも太らないのか?
一般的に、ご飯食よりもパン食は太りやすい、と言われていますがそもそも、その理由は何なのでしょうか?
■脂質が多い
ご飯1食分(普通盛り茶碗1杯)の脂質が0.4gなのに対し食パン1枚の脂質は2.0g。大差ないように感じますが、ご飯はおかずとそのまま一緒に食べるのに対し、パンにはバターやジャムを塗ることが多いので、そうすると脂質はさらに5~8gほど簡単に増えてしまいます。ただでさえパンは脂質の含有量が多いのに、パンにちょこっと塗るだけでさらに脂質の量が増えてしまうのです。
■GI値が高い
GI値とは血液中に流れる糖質の量の上昇度合いを数値化したもので、簡単に言うとこの数値が高い(=GI値が高い)と太りやすく、反対に低い(=GI値が低い)と太りにくいということです。一時期話題になったインスリンダイエットは、この数値を指標に食材選びをして痩せようというものです。
さて、ご飯とパンのGI値を比べてみましょう。ご飯(精白米)は84に対し、食パン(精製されたもの)は91です。数値が高い方が太りやすいので、やはりGI値が高いパンはご飯よりも太りやすいと言えます。
■量が多くなる
柔らかいパンは、同じ量を食べたとしてもご飯よりも咀嚼回数が圧倒的に少なくなり、食事時間もその分とても短くなってしまいます。食事を始めてから満腹を感じるまでにおよそ20分程度かかるので、食事時間が短くなるパンの場合、5分程度で食べ終わってしまえば非常に満足度が低くなるので、さらにもう1枚(あるいは1個)食べることになります。
そうなると、ご飯1食で脂質0.4gに対し、食パンなら2枚で4g。バターやジャムなどを塗れば合計で20g前後の脂質を1食で摂取することになるのです。ご飯食の50倍に相当すると考えると、毎日パン食を続けていると太りやすくなるのも納得ですよね。
■油っぽいおかずと組み合わせやすい
ご飯は、魚や納豆、おひたしなどさっぱりした味付けでも相性が良い一方で、パンはウィンナーやベーコンなど脂質が多い加工食品と組み合わせることが多く、さらにフライパンに油をしっかりひいてウィンナーや目玉焼きを調理すれば、ここでもさらに脂質の摂取量が増えるのは明らかです。ノンオイルタイプではないドレッシングを使えば、さらに増えます。食パンを2枚、油を使って調理したウィンナーや目玉焼き、オイルタイプのドレッシング。パン食だと1食で合計30~40gほどの脂質を摂取することになります。
■間食が増え過食しがち
脂質の摂取量が増えてしまうだけではなく、パンのデメリットはお腹が空きやすいことです。粉末を使って作られたパンは、そのままの形状で食べるご飯に比べて消化にかかる時間がとても短いため、消化・吸収が早くその分、ご飯食と同じカロリーを摂取していたとしても早い時間に空腹がやってきて、そのために間食が増えたり次の食事で過食してしまうのです。
パンを食べても太らない人の共通点
■パンそのものの味を味わうパンには何も塗らず、パンそのものの味を味わったり、おかずと一緒に口に運ぶことでパンに味をつけています。何もつけないで食べるのに抵抗があるなら、パンにヨーグルトをつけて食べるのがおすすめです。ヨーグルトはたんぱく質や乳酸菌を含み、健康的にも美容的にも素晴らしい食品です。パンとの相性も良いので、バターを塗ったときと同じような満足感を得られるでしょう。
■固いパンを選ぶ
バケットのように固いパンは咀嚼回数が自然に増えるため、少量でも満足感が高くなります。食べ過ぎを防げるので、フワフワした柔らかいパンよりも固いものを選びましょう。
■GI値の低いパンを選ぶ
全粒粉を使ったパンや、ライ麦パンなどは真っ白くてフワフワしたパンよりもGI値が低く、パンの中でも太りにくいと言えます。最近では、さらにGI値が低い糖質カットをしたパンや大豆でできたパンも通販を中心に購入できるようになったので、パン食の回数が多い人におすすめです。
バランスをしっかりとる食事が大切!
■おかずが偏らない
パンはどうしても油っぽいおかずと組み合わせることが多いため組み合わせるおかずも偏りがちですが、パン食でも体重を維持できている人は、いろんなおかずを食べています。さらに感心できる点は、パン食のときこそ、食物繊維の多い野菜をたっぷり食べていることです。食物繊維が豊富な食材と一緒に食べると脂質の体内吸収を抑制してくれるので、野菜をたっぷり食べるのはダイエット効果が高いと言えます。
パン食で太る食べ方と痩せる食べ方を比較してみていかがでしたか? 特に朝食でパンを食べると太りやすいことが当社のデータからもわかっていますが、パン食で太らない人の共通点を参考に改善すれば、パン食でもダイエットを気にせず楽しく食べられるでしょう。パン派の人はぜひ今日から実践してくださいね。
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