絵画作品のような料理にこだわるレストラン、スピス

インテリアから料理までを彩るスカンジナビアン・センス 
Spis

2012年1月に、デザイン博物館裏手のひっそりとした通りの一角に誕生したダイニングレストラン、スピス（Spis）。フィンランド・ガストロノミー協会が毎年選ぶベスト・レストラン・オブザイヤーで、2015年の国内ベストレストランにも選ばれた注目のお店です。

ここは、長らくレストラン業界で共に経験を積んできた、業界では名の知れたエネルギッシュな男性3人組が念願のオープンを果たしました。スピスのコンセプトは、「ノルディック・レストラン」。フィンランドという枠だけにこだわらず、世界に通用するデザインや、北国ならではの味わい深い食材の宝庫である「北欧」らしさを、料理はもちろん、インテリア、食器、音楽などすべてから一体感をもって満喫できるダイニングを追求しているのだそう。

わずか18席のこじんまりとした店内は、日中は大きなガラス窓からたくさんの光が入り、スレンダーなテーブルやイスの効果もあってとても開放的。壁の一角は、改修前のワイルドな古壁があえてむき出しに放置されていて、インテリアの清楚さとの対比が効いています。

家具は、北欧デザインブームの先駆けともいえるデザイン・ハウス・ストックホルム（Design House Stockholm）、デンマークの家具メーカーであるヘイ（Hay）、ヘルシンキに拠点を置く木製家具メーカーのウッズ（Woods）と、やはり北欧各地から取り寄せた秀逸なブランドの作品ばかりを見事に調和させています。 さらに食器やトイレのさり気ないインテリアにまで、おっと目を引くさまざまな北欧デザインブランドの製品が至るところに。まるで小さな北欧デザインミュージアムさながらの心地良い雰囲気です。

アート作品と見紛うような料理は、頻繁に新メニューへと移行

スピスで提供される料理はいずれも、サーブされた瞬間にまず惚れ惚れと眺めてしまうような、大胆で斬新な現代アート風ディスプレイが魅力。その繊細でバランス感覚に優れた盛り付けからも、北欧の風を十分に感じ取ることができます。

メニューは4～6週間ごとに一新され、常時2～3種類ずつ用意された前菜、メインディッシュ、デザートからそれぞれを選ぶプリフィクススタイル。（計4品または6品から選ぶ）

北欧諸国から取り寄せた最旬の野菜が料理の主役ですが、肉または魚メニューも最低1種類は用意されているとのこと。さらに、セカンド・シッティング（遅めの来店）にはサプライズメニューが用意されていることも！ こだわりの強いワインやビールのセレクションも必見です。

＜DATA＞
■Spis（スピス）
住所：Kasarmikatu 26, 00130 Helsinki
TEL：+358 45 305 1211
アクセス：トラム10「Johanneksen kirkko」下車徒歩約3分
営業時間：火～土曜17:00～翌0:00（席予約は2部制で、17:00～18:00着席が第1部、20:30以降着席が第2部）
定休日：日・月曜
平均価格：4品または6品のコースで50～77ユーロ
※要予約（ウェブサイトに予約フォームあり）

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