アイルランド/アイルランド関連情報

アイルランドの2大モチーフ シャムロックとハープ(2ページ目)

セントパトリックのモチーフでもある三つ葉のシャムロックに加え、アイルランドを代表するモチーフ、ハープのお話をご紹介します。

執筆者:原 貴子


見るべきハープはどこにある?

シティホール

コリント様式の美しい建物の市庁舎の天井。この建物にもハープモチーフが

アイルランドの政治指導者であったパーネルの石碑に刻印されていたり、ダブリン城や市庁舎などの国・政府系の建物の一部にもデザインされているハープですが、「アイルランドに来たからにはこれだけは必ず見るべき」というハープもあります。

アイルランド最古のハープ「ブライアン・ボルーのハープ」

ハープ3

アイルランドで少なくなってきていると言われるハープ人口。なんとかその美しい音色を残してほしいものです

トリニティカレッジの図書館ロングルームには、アイルランド最古のハープといわれるブライアン・ボルーのハープがあります。古くから伝わるケルトの神話にも度々登場するハープは、バイキングの侵入などで一時は随分衰退してしまったといいます。11世紀初頭にバイキングの侵入から国を守った英雄王、ブライアン・ボルーの治世で復興したと言われているため、このような名前が付いたのでしょう。ちなみに彼を偲ぶ少し物悲しいようなメロディが美しいハープの曲もあります。

さて、話はブライアン・ボルーのハープに戻りますが、このハープはやはり風格が違います。ガイドは日本でハープという楽器自体を目にする機会があまりなかったので、アイルランドで目にするたびに若干興奮ぎみだったのですが、この「ブライアン・ボルーのハープ」は特に印象深いものでした。見るなり、そのなんとも言えない木のフォルムに惹きつけられました。一体誰の手で、どんな音を奏でていたのでしょうね。気になります。

ちなみにロングルームでの写真撮影は禁止なので、同じくトリニティカレッジにある「ケルズの書」と合わせてじっくり見ることをおすすめします。
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