前半リポート:「越乃寒梅」蔵を訪ねる その1
各銘柄のおさらいとその味わいの特徴
伝統的な文字と梅の木と独特な色合いが印象的なラベル
各銘柄味わいの確認は、
「日本料理 越乃寒梅 きた山」と
フレンチレストラン「越乃寒梅 Manjia」にて行おう。新潟市内古町にある同社運営の2店でアンテナショップともいえる。寒梅ファン、日本酒ファンならだれでも利用できる店だ。こちらで楽しめる越乃寒梅の商品ラインナップとその味わい(カッコ内は両店舗で飲める料金)を紹介しよう。
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白ラベル(普通酒)・・・・・寒梅ファンに愛されるレギュラー酒。普通酒だが精米歩合は59%と吟醸並み。飲み飽きない一本。お燗で味が引き締まる。(銚子380円、500ml 1140円)
別撰(特別本醸造)は、シールが赤。これが目印
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別撰(特別本醸造)・・・・・精米歩合55%。昔でいうところの一級酒。地元五百万石を使用。最も淡麗を実感できる酒。お燗は冷酒よりよりアフターがドライ。(銚子460円、500ml 1380円)
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特選(吟醸酒)・・・・・精米歩合50%の大吟醸規格の吟醸。山田錦使用。冷酒でも辛口を実感できる。派手な吟醸香は一切なし。日本酒しゃぶしゃぶにはこれを使う。贅沢すぎてちょっと震えるくらい。(銚子590円、500ml 1770円)
無垢は純米吟醸。清らかな味わいは無垢そのもの
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無垢(純米吟醸)・・・・・2012年11月より、特別純米酒から純米吟醸に。精米歩合50%。山田錦使用。純米らしい炊き立てご飯の香り。吟醸香は控えめ。やや厚みが感じられる。(銚子800円、500ml 2200円)
金無垢はリニューアルされた純米大吟醸。研ぎ澄まされた味わい
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金無垢(純米大吟醸)・・・・・2012年11月より大吟醸に。店内では昨年12月23日にデビューした。精米歩合38%。40年来の付き合いがある兵庫県志染(しじみ)町産の特上山田錦使用。無垢もそうだが、磨けば磨くほど洗練され淡麗になるはずだが、実際に味わうと、より緻密に、凝縮し、ボディーを感じる。純米の個性か。やや飲みごたえがある、しかし、飽きないところが寒梅らしさ。(銚子1,750円 720ml 7,000円)
やや小ぶりなボトルの超特選(大吟醸)
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超特選(大吟醸)・・・・・精米歩合30%。通常イメージする大吟醸の香りよりぐっと穏やか。スッキリして軽快で本当に「淡い」香りと旨味を体感できる。これをヌル燗にしていただく。きりりと引き締まりドライに。後味の切れが特徴。「華やかな大吟醸に疲れた」方にお勧めしたい一本。(銚子1900円、 500ml 5700円)
特醸酒(左)と焼酎。通常ラベルとは違った印象の二本
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特醸酒・・・・精米歩合30%。規格は大吟醸であるが大吟醸は名乗っていない。5年熟成の自社蒸留の乙焼酎をブレンドし2年間 熟成させる。年2回の限定酒。最も骨太。厚みとコク、後味に少々の心地いい苦み。肉料理に合わせたい。肉の脂身を洗い流しすっきり食べさせてくれる。(銚子 2,200円)
ファン垂涎の乙焼酎は、その滑らかさが脅威!
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古酒乙焼酎(粕取り焼酎)・・・・・これも人気の逸品。 吟醸・大吟醸の酒粕を再醗酵させ絞った原酒を蒸留し、5年間 寝かせてから商品化される手間暇かかった商品。 アルコール40%とは思えない滑らかさと軽快さ。第一印象が心地よく甘く、非常にクリア。いくらでも飲んでしまいそう……で危険(笑)。(グラス950円)
梅酒。越乃寒梅のイメージ通りの清楚で穏やかな味わい
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越乃寒梅 梅酒・・・・・自社の乙焼酎に、南高梅、白加賀、そしてご当地亀田郷の藤五郎を使用した梅酒。高額値付けを見かける梅酒だが、その味は穏やかで控えめで品格がある。食前にも食後にもいい。(グラス400円)