チョコレート/チョコレートのおすすめ店

今、改めて訪問したい! 日本の誇るショコラティエ5選(8ページ目)

今や、日本は世界中のチョコレートが集まると言われる「ショコラティエ」ブーム。その基礎を築いたのは、ヨーロッパで修業した日本人のチョコレート職人達であり、彼らがオープンしたチョコレート専門店でした。今、改めて訪ねたい、日本の誇るショコラティエ5店をご紹介します。ショコラティエの草分け的存在から、世界が認めた若手シェフによる最新店まで、ここに行けば日本のショコラティエの歴史が見渡せる!

平岩 理緒

執筆者:平岩 理緒

スイーツガイド

LE CHOCOLAT DE H(ル ショコラ ドゥ アッシュ)

六本木ヒルズのけやき坂通り沿いにある「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の入り口

六本木ヒルズのけやき坂通り沿いにある「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の入り口


「LE CHOCOLAT DE H」(ル ショコラ ドゥ アッシュ)は、2003年4月に「六本木ヒルズ」と同時にオープン。パティシエ、ショコラティエとしてご活躍の辻口博啓(ひろのぶ)シェフによるショコラ専門店として、はや10年間の歴史を刻んでいます。店名は辻口シェフのお名前の頭文字「H」からとられ、ロゴマークは、古くから価値ある希少な物とされてきたショコラが、元々は液体、つまり「一粒のしずく」であったことから、「しずく」と「H」の文字をデザイン化したものとなっています。
 
「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の辻口博啓シェフと、チーフ・ショコラティエの若林繁シェフ

「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の辻口博啓シェフと、チーフ・ショコラティエの若林繁シェフ


2013年バレンタイン期間は、ボンボンショコラ、焼き菓子、この後ご紹介する「ルージュ」の単品販売は2月15日(金)までお休みとなっていますが、通常は、ボンボンショコラも1粒ずつ選べます。ずらりと並んだ中からどれを選ぼうか迷ってしまいますが、ぜひ召し上がっていただきたい物の一つが、「ジャポネ」シリーズです。
「ル ショコラ ドゥ アッシュ」のボンボンショコラより。奥左からジャポネ“ゴマ”、ヒメ、手前左からジャポネ“ユズ”、ジャポネ“抹茶”(1個・各270円、箱代別途)

「ル ショコラ ドゥ アッシュ」のボンボンショコラより。奥左からジャポネ“ゴマ”、ヒメ、手前左からジャポネ“ユズ”、ジャポネ“抹茶”(1個・各270円、箱代別途)


辻口シェフのご実家は、石川県七尾市にあった和菓子店だったそうですが、そんな影響もあり、辻口シェフは「和」の優れた素材に関心が深く、それらを見出し、フランス菓子などの技法で表現することに長けていらっしゃいます。「ジャポネ」シリーズは、そんな辻口シェフらしさがわかりやすく表現されたショコラで、今のところ3種類あります。

「ジャポネ・ユズ」は、ホワイトチョコレートベースのガナッシュに、四国産の柚子を使用。周囲のコーティングはミルクチョコレートで、やさしい甘さと爽やかな酸味が相性のいい一粒です。柚子果汁もできるだけ加熱せずに加えることで、香りや風味を最大限に引き出しています。通常のガナッシュは、チョコレートに加熱した生クリームを注ぎ乳化させて作りますが、クリームの半量程度を柚子果汁に置き換えているそうです。それによって乳化もより難しくなりますが、そうとは感じさせないなめらかな口どけはさすが。

合わせるホワイトチョコレートは、柚子の香りを活かすため、カカオバター特有の匂いが弱く、乳味感のある物を選んでいるそうです。柚子の皮を削った物も入れているため、白いガナッシュの所々に黄色い色が見え隠れし、清々しい香りが鼻に抜けていきます。

「ジャポネ・抹茶」は、こちらもホワイトチョコレートベースのガナッシュに、宇治産の抹茶を混ぜて使用。表面にも同じ抹茶をデコレーションしています。「ジャポネ・胡麻」はビターチョコレートのガナッシュの上に、カリカリした食感の層が乗っていますが、これは、砂糖を溶かしたシロップの中に白胡麻を投入し、撹拌しながら熱することで白っぽくシャリッとした砂糖の衣をまとった状態にし、それを層状にのした物。

香ばしい胡麻の風味と食感がアクセントになっています「ヒメ」は「ジャポネ」シリーズではありませんが、人気のある味の1つ。アールグレイの香りのビターチョコレートガナッシュで、茶葉も香り立ちのよいものを吟味して使っています。
 
「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の「ルージュ」(1本・各300円、3本入・1200円、8本入・2600円)

「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の「ルージュ」(1本・各300円、3本入・1200円、8本入・2600円)


店内にはこのほかにも、最近パッケージをリニューアルした「アマンドキャラメリゼ」(1150円)をはじめ、ショコラ味の様々なお菓子が勢揃い。

「ルージュ」は、ミルクチョコレートでコーティングした口紅サイズのプチパウンドケーキで、パッケージも口紅風でスタイリッシュ。

NO.1~5までの番号が振ってあり、それぞれNO.1はオレンジ、NO.2はキャラメルポム、 NO.3は紅茶(レモン)、NO.4はショコラ(オレンジ)、 NO.5はマロンと、コスメや香水を選ぶような気分で楽しめます。詰め合わせセットもあり、女性へのプレゼントにお薦め。ホワイトデーに人気というのも納得ですね。中を割ると、ケーキの中心にそれぞれの素材が隠れています。写真はNO.4。オレンジのコンフィチュールがミルクチョコレートに華やかさを添える一本です。
 
「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の「HAMAKI」(1850円)

「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の「HAMAKI」(1850円)


今年のバレンタイン新作で、ホワイトデー期間までの限定販売予定という「HAMAKI」は、見た目も葉巻そっくりのショコラ。一番外側はパリッとしたショコラのコーティングで、ココアパウダーをまぶしたほろ苦さがアクセントになっています。

中には、高カカオのベルギー産チョコレートを使ったビターガナッシュがたっぷり。スコットランドのスカイ島で産出される、スモーキーな甘みがあるシングルモルト・スコッチウィスキー“タリスカー”を贅沢に使用したガナッシュは、口の中の温度でじんわり温まりとけていくほどに、ふわりと薫るウィスキーの芳香が鮮やか。思わず酔ってしまいそうなほどです。こんな葉巻が似合いそうな、素敵な大人の方にプレゼントしたいですね。
 
「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の「フォンダン ショコラ」(500円)

「ル ショコラ ドゥ アッシュ」の「フォンダン ショコラ」(500円)


「フォンダンショコラ」も、2012年秋に発売となって間もない焼き菓子です。希少価値の高いクリオロ種のカカオ豆を使ったショコラで、しっとりと焼き上げています。1つずつ個包装になって、しゃれた形のボックスに入っているので、ちょっとしたギフトにもお薦め。召し上がる際に、電子レンジでほんの10~15秒程度温めると、中身がとろけて、これぞフォンダンショコラ!という状態に。家で手軽に出来たてのデザートのような美味しさを再現できるのが嬉しいですね。

実は、サロンのイートインメニューでも、季節のフルーツソースと自家製ヴァニラアイスが添えられた「フォンダンショコラ 自家製バニラアイス添え」(520円)として、かなりお得に召し上がれます。

それでは、続いてのページで、男性が一人で訪ねるのもぜひお薦めしたい「ル ショコラ ドゥ アッシュ」のサロンの様子や、チェックしてほしいメニューをご紹介します。
 
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