「ル・ショコラ・アラン・デュカス」パリ本店とは

(c)Pierre Monetta

(c)Pierre Monetta

2018年3月26日(月)、東京・日本橋に、アラン・デュカスがプロデュースするチョコレート専門店「ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房」がオープンしました。

カカオ豆の選別、焙煎から、チョコレートになるまでの全行程を行うパリ発のチョコレートブランド。海外初出店が東京、ということで大きな話題となっています。そのパリの本店をご紹介します。

ル・ショコラ・アラン・デュカス マニュファクチュール・ア・パリ

2013年2月、パリのバスチーユにオープンした、Le Chocolat Alain Ducasse Manufacture à Paris(ル・ショコラ・アラン・デュカス マニファクチュール・ア・パリ)。

フランス料理界の巨匠、アラン・デュカス氏がプロデュースするハイクオリティなチョコレートに出会えるとあって、世界中のチョコレートファンから注目を集めています。

場所はメトロの「バスチーユ」駅から歩いて数分。カフェやビストロなどが集まる、ロケット通りに工房・店舗があります。

もともとは自動車の修理工場だったというこの場所、目立つ看板がないので、気付かずに通り過ぎてしまうかもしれません。それほどこのエリアに調和し、表通りから奥に入ったところに静かに佇んでいます。

こちらがエントランス。
ル ショコラ アラン・デュカス マニファクチュール ア パリ

ル ショコラ アラン・デュカス マニファクチュール ア パリ(c)Pierre Monetta

訪れた方なら写真を一目見て、雰囲気を思い出しませんか?

私ももちろんそうです。2013年以来、パリを訪れる度に足を運ぶので、写真を見るとその独特の静けさや、高い美意識を思い出します。
店内から

店内から工房を見て (c)Pierre Monetta

お店があるパリの11区、12区界隈には、昔から職人の文化が息づいています。特に家具やファブリックの職人の工房が集まっていました。

現在は、センスのよいファッションブランド、レストランやカフェが立ち並びますが、歩けばその職人の街であった気配を今も感じることができます。

「パリで、このような歴史あるエリアや物件はそんなに多く見つかるわけではありません。ル・ショコラ・アラン・デュカスの、カカオからチョコレートを作る「マニファクチャー」というフィロソフィーが、この場所に一致、調和していたのがここにオープンした理由です」(ル・ショコラ・アラン・デュカス マニュファクチュール・ア・パリ ディレクター ダミアン・クーリオウ氏)

今、実はこの記事をパリで書いていますが、確かに私はこの界隈を歩くと「ショップそのものと街」の調和が感じられるのです。

ニコラ・ベルジェ シェフ

チョコレート作りを手掛けるのは、ニコラ・ベルジェ シェフです。
ニコラ・ベルジュシェフ? Pierre Monetta

ニコラ・ベルジェシェフ 

ベルジェ シェフは、パリの有名チョコレートブランドでの経験を経て、プラザ・アテネをはじめ、アラン・デュカスグループの全レストランを統括するシェフパティシエを務めていた人物。

私は、今回もパリの工房でベルジェ シェフにお会いしましたが、常にチョコレート作りに真摯で誠実。日々試作と調整を繰り返し、カカオ豆の個性を最大限に引き出す繊細な仕事を続けています。

「カカオ豆からチョコレートを作る工程」「チョコレートからボンボンショコラを作る工程」、その全てをベルジェ シェフが手掛け、年代物の機械を使い、長い経験に培われた、洗練された味を実現しています。

ル・ショコラ・アラン・デュカス パリの店内

そして店内です。
店内

店内 (c)Pierre Monetta

色調とテクスチャーに統一感があり、落ち着いた空間。ショップ全体に美意識が行き届き、隙なく「かっこいい」。

中央に位置する、ボンボンショコラのショーケースは、元々フランス銀行で使われていたものです。使用にあたって、冷却するための装置も材質も、全てアラン・デュカス氏の監修により完成しました。

ボンボンショコラは25種類。プラリネ、ガナッシュ、それぞれ1つずつの購入もできますが、ボックス入りのセットもあります。
店内2

(c)Pierre Monetta

照明、インテリア、ショーケース、すべてが調和し、世界観を表しています。私は初めて訪れたときに、マリオ・ベリーニのチェアを見つけて感激しました(マリオ・ベリーニのチェアがあるチョコレートショップを私は他に知りません)。さらには販売スタッフ、製造スタッフの制服のカラーまでも、トータルで一貫性があります。
チョコレートが並ぶ

(c)Pierre Monetta

エントランスから入って向かって左側には大きな棚があり、ここに並ぶタブレットは約53種類。カカオ分75%のカカオの産地別タブレットをはじめ、ミルクチョコレート、ナッツやミューズリーの入ったマンディアンのシリーズ、プラリネやノンコンチ(コンチングをしていないチョコレート)など、様々です(私はこの棚の前で、本を選ぶようにどれにしようかと悩む時間が好き)。

他にも、アマンドショコラ、オランジェット、ロシェなども、自家製チョコレートを使った人気アイテムがあります。

ル・ショコラ・アラン・デュカスのデザイン

ショッピングバッグも、このブランドのフィロソフィーを象徴する存在。
持ち帰り用バッグのスタイル

(c)Pierre Monetta

ショップの真正面に、天井高くまでチョコレートを持ち帰るための紙製のバッグが並び、それ自体がインテリアの一部になっています。

トーンを抑えたナチュラルなカラーのパッケージは「あくまでも中身のチョコレートが主役である」「重要なのはチョコレートのクオリティ」であることを表します。

タブレットのデザイン

タブレットのデザイン (c)Pierre Monetta

一目でアラン・デュカス、とわかるチョコレートのデザイン。

2013年2月のオープン時に、チョコレートを初めて見た時は「タブレット自体の美しいデザイン」「少しずつ割って食べられる」の両立に新しさを感じました。

また密封できるタブレットのパッケージにも、私はこのブランドで初めて出会いました。残ったチョコレートをきれいに保存し、空気に触れさせることなく、カカオの繊細な風味をキープできます。

これらのデザインは、全てクリエイティブディレクターのピエール・タション氏が手掛けています。
パータ・タルティネやオラン?ジェットなど様々なアイテムが揃う

パータ・タルティネやオランジェットなど様々なアイテムが揃う (c)Pierre Monetta

ル・ショコラ・アラン・デュカス パリ市内のその他のショップ

ル・ショコラ・アラン・デュカスは、現在パリに5店舗(2018年3月現在)。バスチーユの本店、ギャラリーラファイエット、サントノレ、サンジェルマン・デ・プレ、ギャール・ド・ノールにあります。

バスチーユの本店には、パリの地元客が多く訪れていましたが、ギャラリーラファイエットにショップができたことで、海外の方に一層広く知られるようになったそうです。ギャール・ド・ノール(パリ北駅)の免税エリアのほか、2018年4月末まで、ギャール・ド・リヨンにもポップアップショップをオープン。ギャール(Gare)=駅のこと。旅する方へも、上質なチョコレートが届きます。

今後もポップアップショップ展開があるかもしれないそうですが、例え期間限定ショップだとしても、ブランドの表現に妥協はありません。まるで小さな直営店かのような店舗デザインが美しいのです。

みなさんもぜひ、パリを訪れたら実際に足を運んでみてください。そしてチョコレートをじっくりと味わい、ブランドの高い美意識と世界観を感じてください。

DATA

La manufacture de chocolat Alain Ducasse
住所:40 rue de la roquette 75011 Paris
電話 : + 33 1 48 05 82 86
営業日:火~土 10:30 am to 7:00 pm.
(季節により変更になる日もあります)
アクセス:メトロ1,5,8番線「bastille(バスチーユ)」駅
WEBサイト

パリ本店は、通り沿いのガラス窓から工房の一部が見られます。ベルジェ シェフがチョコレート作りに使用している、年代物の機械が美しいのです!ぜひご覧ください。

ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房について

ポートレート

ニコラ・ベルジェ(左上)、アラン・デュカス(左下)、ジュリアン・キンツラー(右) (c)Pierre Monetta

3月26日(月)にオープンした、「ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房」では、パリの工房でベルジェ シェフが手掛けたチョコレートを輸入し、東京でタブレット、ボンボンショコラ、焼き菓子、カフェメニューを作ります。

シェフショコラティエは、東京・銀座の「ベージュ アラン・デュカス 東京」でシェフ・パティシエを12年間務めたジュリアン・キンツラー氏。ベルジェ シェフと深い信頼関係があるキンツラー シェフによるクリエーション、期待できますね。

■2018年3月26日(月)にオープンした東京工房については、こちらをお読みください!
「ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房」がOPEN


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。