フライング販売をすると、ゲームメーカーも困る
ゲームメーカーは出荷した時点で売り上げが確定します。ですから、お店はメーカーにとっての直接のお客さんなんです
メーカーにとってお店というのはお客さんです。メーカーは出荷した時点でその後ユーザーに売れても売れなくても売り上げは確定しますから、メーカーにとっての顧客というのは直接的にはお店です。メーカーの営業マンからすると、お店から苦情があるというのはまずいわけです。
メーカーの対応は様々ですが、この問題にまじめに対応しようとするとなかなか大変です。なにしろ、苦情を言ってきたのもお客さんですが、フラゲ店だってお客様には違いはありません。フラゲしているという情報が入ってきたからといって事実確認なしに問い詰めるわけには行きません。
ガイドは、メーカーの営業さんがこのことで非常に怒ってらっしゃる場面に居合わせたことがあります。貴重な営業マンを使って、店頭に確認しに言って、その場で注意を促したらその場は取り下げるけど、しばらくするといつの間にかまたやっていてきりがない、と。
価格競争ならぬ、フラゲ競争
人気のゲームはあっという間に売り切れることがあります。最近では、「とびだせ どうぶつの森」が発売と同時にパッケージのみならず、ダウンロード用のカードまで売り切れたということがありました
お店はそのニーズに答えなければ生き残れない環境になっていきますから、最終的には、価格競争ならぬフラゲ競争をせざるを得なくなります。
ご存知の通り、ゲームは瞬間的な集客力に大変優れた商品で、人気のゲームは発売日に行列ができてあっという間に売りきれてしまうことがあります。もし、フラゲ競争が起こるようになればゲームがいつ店頭に並ぶのか、正確には分からなくなります。発売日の前日に並ぶのか、前日の午後なのか、午前中なのか。
ゲームの情報収集に長けているコアゲーマーは、他の人よりも早く購入することができるようになるかもしれません。しかし、それ程詳しくないユーザーは、発売日を楽しみに待ってゲームを買いに行ったら、前日にすでに売り切れていた、などという理不尽な思いをする人もいるでしょう。
それは、ゲームをこの日に発売しますというゲームユーザーとの約束を破ることに他なりません。