金魚/金魚の種類

日本で良く見られる金魚の種類(2ページ目)

金魚は観賞魚として、人の手を介してその歴史を築いてきました。そういった背景から多種多様の金魚が存在し、それぞれ独特の魅力を放っています。中でもポピュラーな、日本で良く見られる金魚の種類を解説します。

執筆者:川浪 ナミヲ

琉金型の金魚

和金型と比べて体型は短く、体高のある丸型で優雅な尾びれを持ちます。和金の次にポピュラーなタイプと言っていいでしょう。

  • 琉金(リュウキン)
琉金

優雅な泳ぎを見せる「琉金」

和金の突然変異で尾びれが長くなったものを種として固定され、琉球経由で日本に持ち込まれたことからその名が付けられたと言われています。優雅に尾びれを揺らめかせる愛らしい金魚です。入手は簡単でホームセンターなどでも見かけます。飼育は丸型金魚の中では比較的容易ですが、和金と比べると餌のやりすぎなどの原因で転覆病にかかる確立が高くなりますので注意は必要です。

 
  • キャリコ琉金
琉金と三色出目金の交配によって作られた種で、その名の通り赤、白、黒のキャリコ(まだら)模様の琉金を指します。模様でなく、金魚の種類としてキャリコと呼ぶ時は一般的には、このキャリコ琉金を挿します。

  • 土佐錦(トサキン)
高知県の天然記念物で上級者向けの希少品種です。琉金型の王様と言っても過言ではないでしょう。種についてはランチュウと琉金の交配、琉金の突然変異と諸説あります。出生は江戸時代の土佐藩と言われており、この名が付けられています。昭和初期に戦災や南海地震で絶滅したと思われましたが、高知県のとある料理屋さんに偶然生き残っていたものを元に、その種を取り戻したと言われています。体質の弱さもこの血の濃さからくる遺伝的なものと言われています。尾びれが大きく反転するのが体型的な特徴で、この特性を生かして美しく育てるために当歳時には丸鉢で飼育される事が普通です。体質の弱さから、水質にも敏感で最も飼育が難しい金魚の一種であると言えます。

  • 出目金(デメキン)
琉金の突然変異で目が飛びでたものを固定化した種です。赤出目金が作出され、後に黒出目金、三色出目金が現れたと言われています。金魚掬いの金魚の中に時折黒出目金が混ぜられているのを目にした人も多くいるのではないでしょうか?眼球を傷つけることもありますが、琉金と同じく丈夫で、飼育は比較的平易です。三色出目金はその体色が様々な種の改良に用いられ、キャリコ模様の金魚の多くが、この三色出目金をルーツにしています。

  • 蝶尾(チョウビ)
蝶尾

尾びれの形が蝶の羽根のような「蝶尾」

昭和後期に日本に出回りだした中国原産の金魚で、上から見ると蝶々が羽を広げたように見える優雅な尾びれを持つ。多くは出目金型のものを指しますが、琉金型でもこの尾の形を持てば「チョウビ」と分類されるようです。黒と白のパンダ蝶尾、赤と黒のレッサーパンダ蝶尾など、愛好家の間で非常に人気のある種と言えます。

頭の瘤がたくましいオランダ型の金魚
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