一般に個人での独立で5年後、事業を継続している確立は約25%と言われていて、フランチャイズを活用した場合の継続率は約70%に上がります。
※丸山忠 著「それでもフランチャイズを選びなさい」/中小企業庁「中小企業白書」2006年版をもとに計算
ここでは、未経験からの開業でも成功率が高い実績が出ている理由を、いくつかのポイントに沿って挙げていきたいと思います。
フランチャイズが未経験から始められる仕組み
基本的にフランチャイズは「未経験から始められる」を前提にビジネスが構築されています。
その仕組みについて、具体的にご紹介します。
1. 権利・ノウハウの提供が受けられるため、集客力に違いがある
本部は加盟者に対し、商号や商標、独自のサービス方法や営業のノウハウを伝授します。
企業の財産である先人の知恵、成功実績や失敗事例を共有することは、
加盟者にとって有益であると同時に、本部にとっても収益の拡大につながるため、積極的に指導を行います。
また「商号や商標を利用できる」、つまり有名店の名を使用できるということは、オープン初日からある程度集客が見込めるということです。
ブランド力のあるフランチャイズのチェーンメリットを活かし、強力な集客力を得ることができます。ここに個人での独立開業とフランチャイズ加盟の大きな違いがあります。
2. 手厚いサポートが受けられる
起業前の手続きや資金繰りから始まり、起業後の売上の立て方、実績をもとにした経営方法まで伝授する、といった手厚いサポートを提供するフランチャイズ本部がほとんどです。
中には手間のかかるスタッフ選定や育成のフォロー、物流の独自ルートを構築し、大幅なコストカットに成功した仕組みを提供するフランチャイズ本部もあります。
個人で起業する際に一つ一つ構築していかなければならない問題を、フランチャイズという仕組みを使うことで解決できるのです。
しかしフランチャイズは金銭的・スキル的なハードルが低く未経験からの起業が可能なため、参入者数の増加に伴いオーナー間での競争が起きたり、同地域にて競合が参入する場合があります。
そこで起業する際に重要なのは、自分の置かれた状況を明確に把握し(現状確認をする)、目標地点までの地図をイメージすることです。
起業する際のポイントをいくつかご紹介します。
事業分野の決定に際して
残念ながら「必ず利益が出る事業分野」というのは存在しません。
大切なのは、事業分野の中でも対象とする「顧客層」、「提供する価値」、「競合店とは違う独自性」を認識すること、いわゆる3C分析です。
この3点を認識することで、自分の選択した分野とそのターゲットをより明確に把握します。
また、その事業にかける「想い・情熱」はとても重要です。
起業後は選択した事業と長期的に関わることになり、その中で「この事業を選んでよかった」と思える事は、その事業分野に情熱をかけて取り組めているという証拠でもあります。
後悔しないためにも“想い”を持てる事業を選びましょう。