それでも、解決方法はある
おいしい氷で作る焼酎オンザロックは日本ならでは
たとえばJR九州の成功事例だ。宮崎県日南市の飫肥地区。30年前から電信柱を地中に埋め、町の改修工事を行うごとに古い町並み家並に造りかえ、どんどんと昔にタイムスリップをしている場所だ。訪れた人は江戸時代に迷い込んだような気分になるとか。
また、町の人たちは、観光客にかならず声をかけるのだとか。子供たちに「こんにちはー」と挨拶されてうれしくない観光客はいない。これが思春期真っ盛りの高校生にも気持ち良く「こんにちはっ」と言われると思わずホロリとするとか。
JR九州「海幸山幸号」に乗ると、畑仕事をしている人が通る列車に手を振ってくれるとか。列車に乗っている人のうれしさはいかばかりか。お金をかけなくてもできることがある。
スイーツとの組み合わせも忘れてはいけない
その土地の旬の料理とともにお酒をセレクトできるその道のプロがいる。なにしろワインのソムリエと日本酒業界のコラボで生まれたコンテンツなのだから、そのあたりはお手の物だ。こういったサービスコンテンツを利用する手もあるだろう。
飲み手にとって「國酒」とはなにか
國酒に合うのは日本料理だけではない
しかし日本酒・焼酎は、胸を張って世界に誇れる我が国の伝統酒だともっと言い切るべきではないだろうか。日本酒ファンなら、焼酎ファンなら、自分の好みの銘柄をもっと勧めるべきなのだ。外国からの観光客にはもちろんのこと、まだ味わいや飲み方を知らない若い人たちや和酒を敬遠するワイン&洋酒愛好家にもだ。
そのためには、いい酒を選ぶ目も必要。おいしく提供してくれる提供者を育てる愛も必要。ときには蔵を育て、ときには宿や飲食店を育てる。飲み手にはその義務があるのだ。つまり、飲み手一人一人が國酒を育てていることにつながるのだ。國酒の飲み手であるならば、そこのところ改めて肝に銘じて、今夜の一杯、飲みたいものだと思うわけである。