キヤノン PowerShot S110 レビュー
PowerShot S110はその型番が現すように、PowerShot S100の後継機でPowerShot S90から数えて4代目となります。1/1.7型の比較的大きなCMOSではないイメージセンサを搭載した、高品位かつ高画質なデジタルカメラですが、その立ち位置には微妙な変化があるようです。PowerShot S110
かつてPowerShot Sシリーズはコンパクトながらもそこそこ大きめのイメージセンサと、ワイド端開放でF2.0というレンズを搭載した「高画質コンパクト」というコンセプトの製品でした。
PowerShot S110も基本的なコンセプトは変わってはいません。1/1.7型の1330万画素CMOSイメージセンサと、ワイド端開放ではF2.0の5倍ズームレンズを搭載しています。また、画像の質自体もなかなかに高いものをキープしています。
かつての「高画質」は「中画質」……に?
DSC-RX100はやや大ぶりですが、かなりの高画質です(レビュー)
それらの高画質をコンセプトとしたものと比べると、PowerShot S110のそれはやや弱いといわざるを得ません。
初代のPowerShot S90が発売された2009年頃は、充分に「高画質コンパクト」として売ることができていました。しかし2012年現在、その立ち位置は微妙なものになっているのです。
というわけで、前機種のPowerShot S100とはスペックとしては大きく異ならないものの、その製品としてのコンセプトには違いがあるようです。
そのあたりをメインにレビューしていくとしましょう。