世界遺産/ヨーロッパの世界遺産

サンマリノ歴史地区とティターノ山/サンマリノ(3ページ目)

ティターノ山の断崖を利用して強固な城砦を築き、1,700年以上にわたって独立を勝ち抜いてきた世界最古の共和国、サンマリノ。中世の姿をそのままとどめる歴史地区の街並みと、眼下に広がるまっ青なアドリア海は、息を呑むほど美しい。今回は世界遺産「サンマリノ歴史地区とティターノ山」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

サンマリノ歴史地区とティターノ山の見所

サンマリノ歴史地区の夜

サンマリノ歴史地区の夜。レンガと石畳からなる街並みが非常に美しい

サンマリノの見所を紹介しよう。

■3つの城砦、グアイダ、チェスタ、モンターレ
第三城砦モンターレ

第三城砦モンターレ。城砦というより塔

サンマリノは標高739mのティターノ山に守られた天然要塞。歴史地区は城壁によって囲われていて、3つの要所に城砦が築かれている。第一城砦グアイダ、第二城砦チェスタ、第三城砦モンターレだ。いずれからもすばらしい眺めが楽しめるが、もっとも高い場所にあって、建物・眺望ともに美しいのがチェスタだ。

■バシリカ・ディ・サンマリノ
サンマリノの基礎を築いた聖マリノの聖遺物が収められている教会。6柱構えのポルティコ(玄関)、コリント式の柱、二等辺三角形のペディメント(破風)など、古代ギリシア風の重厚な造りが特徴だ。

■サン・フランチェスコ教会
サンマリノの歴史地区はサン・フランチェスコ門という城門を通って中に入る。城壁の中は一般車両が入ることができない。門のすぐ中にあるのが1361年竣工のサン・フランチェスコ教会だ。サンマリノは信仰の国。そしてこの教会がその中心を担った。

 

■サンマリノ政庁
サンマリノ政庁

サンマリノ政庁。手前の像が自由の女神

政府の庁舎であると同時に議会でもあり、内部はもちろん、議会の様子を見学することもできる。入り口を衛兵が守っており、昔ながらの衛兵交代が行われている。

■リベルタ広場
自由広場。サンマリノ政庁の前に広がる広場で、大理石で造られた自由の女神像が立っている。ニューヨークの自由の女神同様、フランスから友好を願って贈られたものだ。冠には3つの砦が彫られている。

■歴史地区
城壁内部には土産物屋やレストランなどの店舗が店を連ねているが、こうした街並みも世界遺産に登録されている。

 

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