スパイクレスシューズ、復活の気配
スパイクレスのゴルフシューズといえば、古くは尾崎将司プロが使用した「J’s」のスパイクレスシューズが銀座のワシントン靴店にラインナップされたほど人気になったことがあり、青木功プロが愛用していることもよく知られています。スパイクレスはどちらかと言えば古いイメージがついてしまっているかもしれません。その後、装着するスパイクが金属製から樹脂製のソフトスパイクに変わり、完全に主流になったことで、スパイクレスは市場から姿を消すことになりました。スパイクレスの弱点のひとつがグリップ力の弱さで、鋲のついたスパイクシューズに比べて、どうしてもグリップが不足していたのです。
しかし、このところ、海外メーカーを中心に、スパイクレスゴルフシューズのラインナップが増えてきていて、これまでのゴルフシューズとは一味違った新しいカテゴリーになりつつあります。弱点だったグリップ力も近年は素材やパターンの改良が進み、飛躍的に改善されています。
今回は、昨今のスパイクレスシューズを紹介しながら、最新のゴルフシューズ事情を紹介します。
スパイクシューズの潮流を作ったTRUE linkswear
現在のスパイクレスシューズの潮流を作ったのは、2010年からスタートした「TRUE linkswear(トゥルー リンクスウェア)」でしょう。アメリカのツアープロ、ライアン・ムーアがアドバイザーとして参加しているブランドです。ライアン・ムーアといえば、上級者向けゴルフクラブの「スクラッチゴルフ」の使用プロとしても知られています。大手メーカーと契約せず、自身のこだわりを持ったプレーヤーです。今季は優勝も果たしており、ビジネスも選手としても成功している印象です。
「TRUE linkswear(トゥルー リンクスウェア)」は、その後のスパイクレスシューズの特徴を備えています。つまり、裸足感覚で履けるソールの屈曲性、スポーツシューズとしての軽量化と快適性、そして普段履きにも耐えられる優れたデザイン性の3つです。
海外では既にかなりの販売数となっているようで、国内でもネット販売を中心に取り扱うショップが増えてきており、芸能人ゴルファーの愛用者も少なくないのだとか。ラインナップとカラーバリエーションを続々と増やしており、今後も注目されるブランドといえるでしょう。