芸能人のマネージャーを名乗る人物からの連絡
ウソ~! 詐欺だったなんて!
といったような内容のメッセージです。いつもテレビや雑誌等で見かけるタレントのマネージャーからの直々の連絡……。しかも、直接、メールで連絡したいとのこと。えええーーー??? 本当かしら? もちろん、ろくでもないことに決まっているのですが、すっかり騙されてしまう人が少なからずいるのです。
かつての「ワン切り」やアダルトサイトなどの登録料や利用料金などの高額請求をしてくる「不当請求」と大差のないひっかけです。これまでのネガティブな内容、受信者を脅して振り込ませる手口ではなく、「芸能人とつながれる!」という甘い(?)誘惑で引き込もうという手口です。
そして、メールをしてみるとなんだかんだとやり取りが始まります。「今日はキミのために歌ったよ」など、テレビに映る彼・彼女が本当に自分にメッセージをくれているのだ…と思い込んでしまうような内容です。何度も繰り返してやり取りをするほど、実は課金されているのですが、あちらは「どれだけ搾り取れるか」が重要だとして巧妙にやり取りを続けさせるのです。気がついたときには数百万円も支払っていた……といった被害が実際に起きています。
芸能人やそのマネージャーを騙るだけでなく、弁護士、会社経営者、占い師など様々なキャラクターになりすますことで、受け手の心理を巧みに利用して有料のメール交換サービスを利用させたり、悪質サイトに誘導して支払いをさせるなど、とにかくお金を出させようとします。こうした「詐欺的“サクラサイト商法”」のトラブルは急増しており、国民生活センターでも、注意を呼びかけています。
対策の基本は相手にしないこと。不審なメールはすぐに削除して、記載されたURLなどにうかつにアクセスしてはいけません。周囲の人と「こういう詐欺が流行っているんだって」と情報交換をするようにして、1人でも被害に遭わないように、お互いに警戒しあいましょう。
楽しいはずのネット上でのつながりが、いつの間にか高額請求を受けるような落とし穴にハマってしまわないように、自分を守りましょう。デジタルな世界ではデジタルであるがゆえの危険があるものです。様々なサービスを利用する際には必ず落とし穴があることを知って、敏感に危険をキャッチして、削除・無視をしましょう。ソーシャルネットなどのサービスはあくまでもツール=道具と考え、初めにそのツールに起こり得る危険を認知してから利用しましょう。
【参考URL】
国民生活センター >注目テーマ一覧>詐欺的“サクラサイト商法”