銭湯のある街は住宅価格も物価も
安い可能性大

じゃばら湯

神奈川県の銭湯で見かけたじゃばら湯のポスター。和歌山県産の珍しい柑橘類を入れた風呂とか

年々冷え症が悪化傾向にあるためか、寒くなってくると温泉のある街に目が向きます。意外ですが、都内には温泉を利用した銭湯、公衆浴場が200ほどもあり、そのうち、60余の施設が23区内にあります。特に銭湯であれば、大人(12歳以上)450円と比較的手頃に入浴でき、時には柚子湯や菖蒲湯など季節を感じる湯を楽しむこともできます。

 

寿湯

私の住む目黒区も実は銭湯が多くあるエリア。古いアパートが残っているせいです

それに銭湯のある街は賃貸住宅は風呂無しが一般的だった時代から開発された住宅街であり、街として歴史があります。当然、手頃な住宅が残っている可能性も高く、商店街などがあって物価が安いこともメリットです。毎日の入浴は我が家でするとしても、たまには広いお風呂でリラックス。そんな生活を楽しむためにお勧めの街をご紹介しましょう。

 

温泉天国大田区なら
蒲田周辺、京急沿線がお勧め

黒湯の看板

始めてみるとけっこうびっくりする黒湯。場所によっては湯に浸かっている自分の指先が見えないこともある

首都圏の温泉で特徴的なのは黒湯と呼ばれる茶褐色、場合によっては黒褐色のお湯。これは大昔、関東平野が海底にあった頃に作られた海藻を含んだ地層が溶けだしたものと言われ、ミネラル分が多く、お肌に良いのだとか。確かに黒湯に入ると、その後のつるつる度はかなり高く、個人的にもお勧めです。

 

蒲田温泉

残念ながら蒲田エリアの温泉銭湯はごく普通のビルになっているものが多い

その黒湯が集中しているのが大田区、品川区で、特に銭湯が多いのが蒲田周辺。何しろ、駅前のビジネスホテルでも黒湯に入れるくらいで、蒲田駅から京浜急行雑色、六郷土手駅にかけてと東急池上線の蓮沼、池上にかけては温泉だらけと言っても良いほど。午前中から営業している場所もあり、週末には朝風呂を楽しむこともできます。

 

また、このエリアでは蒲田に代表されるように、手頃な価格の飲食店が多く、賃料も同じ京浜東北線の大井町大森に比べると比較的手頃。単身者なら7万円台の予算で部屋が探せます。もちろん、足回りも便利で、特に単身者、カップルにはお勧めです。

 

江戸川区船堀駅周辺の
メタけい酸には皮下脂肪燃焼効果も?

コインランドリー

銭湯にはコインランドリーが併設されている場所もあり、単身者には便利

船堀は都営地下鉄新宿線の南を流れる新川沿いに発展してきた街で、かつては金魚の養殖で有名でした。その新川沿いに銭湯が何軒か。ここの特徴はメタけい酸というケイ素、酸素、水素の化合物が含まれていること。こうしたテーマは専門ではないので、受け売りでしかありませんが、皮下脂肪を燃焼し、血行促進に役立つ、老廃物を減らし、美肌効果があるとも言われているのだとか。本当かどうかは入って確認してください。

 

住む街としての船堀は駅近くにタワーホール船堀という、映画館やイベントホール、展望台などを備えた複合施設があり、毎週木曜日は区民なら映画が1000円といううれしいサービスも。駅周辺にはダイエーその他の商業施設も揃っています。比較的賃料や物件価格も手ごろで、単身者なら6万円~、カップルで9万円~といったところです。

 

品川区の商店街銀座は
温泉銀座でもあった

いろいろな風呂

中延温泉松の湯のお風呂一覧。いろいろなタイプの湯があって楽しい

品川区は武蔵小山戸越銀座荏原中延と商店街が延々と続き、物価の安さ、住みやすさは知られるところですが、実はこのエリアは温泉銀座でもあり、それぞれの街に温泉があり、銭湯まで入れ出したら、もっとたくさんの広いお風呂があります。このエリアでは古いアパートが残っているためか、銭湯を利用する人が多く、いずれの銭湯も営業熱心。黒湯利用はもちろん、露天風呂、庭園風呂その他温泉旅館並みの施設がある場所もあり、安価で本格的な温泉気分が味わえます。

 

物価が安い

商店街銀座の品川区では物価が安い。おでんや焼き鳥など中食に向く品を売る店も多い

もちろん、暮らしやすさは他の記事でも何度かご紹介しているところ。生鮮食料品から日用雑貨、お惣菜などが安く、外食の選択肢も様々。賃料もアパートを狙えば単身者で6万円~。品川区では他にも東急大井町線沿線などにも温泉があります。

 

都内の温泉利用施設については東京都の福祉保健局が一覧を作っているので、これを参考にしてください。

黒湯は神奈川でも湧出、
埼玉、千葉ではスーパー銭湯が中心

川崎の商店街

ビッグターミナル川崎駅から徒歩圏内にも温泉を使った銭湯がある

以上が東京23区の温泉集中エリアですが、黒湯は神奈川でも湧出、銭湯でも楽しめます。いくつか、温泉利用の銭湯が集まっている場所を挙げると、ひとつは川崎市川崎区の川崎駅周辺。バス便利用も含めると、政の湯中島湯浅田ラジウム温泉の3軒があります。ちなみに川崎市内でも川崎区は銭湯がもっとも多い区で、2013年8月現在で29軒あります。神奈川県の銭湯の入浴料金も東京同様450円です。

 

横浜市では意外ですが、中心部の伊勢佐木町界隈に永楽湯利世館2軒の温泉利用の銭湯があります。ただ、この辺りは道1本違うだけで、夜の雰囲気が全く異なることがありますから、特に女性は注意したほうが良いかもしれません。

 

綱島の温泉

綱島ラジウム温泉東京園。神奈川にはラジウム温泉が多いようだ

横浜市では東急沿線の日吉日吉湯)、綱島太平館大倉山しのぶ湯)なども温泉銭湯のあるエリア。特に綱島はかつて東京の奥座敷として知られた温泉街で、綱島ラジウム温泉東京園はその名残り。そのほかにもいくつかの旅館が営業はしていないものの残されています。

 

弘明寺

弘明寺は2つの駅の間が離れており、その間に商店街が広がる下町っぽい街

同様にかつて横浜の奥座敷と称されたのが京浜急行、横浜市営地下鉄の通る弘明寺です。現在でも古めかしい造りの旅館が残されており、日帰り入浴もできるそうです。その名残もあり、温泉銭湯も中島館若宮湯と2軒存在。見事に黒い湯が楽しめます。弘明寺は戦後の闇市から発展した商店街が元気で、物価も安く、商店街の途中を流れる大岡川は桜の名所。楽しい暮らしが送れる街です。

 
千葉県、埼玉県でも温泉はあるものの、街中の銭湯で気軽にというよりはスーパー銭湯などややお高めな料金設定の場所が中心。住まいとセットで考えるのはちょっと難しそうです。

 


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