セクシュアルマイノリティ・同性愛/ゲイライフ

喜びも悲しみも…「ふつう」じゃないゲイの1週間(5ページ目)

みなさん、10月の3連休はいかがお過ごしでしたか? ゴトウはドトウのような日々でした。思うところあって、この3連休を中心とした1週間のことを、日記風に書いてみたいと思います。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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10月10日(水)

仕事の後、元パートナーのしげちゃんとひさしぶりに会ってご飯を食べました。先日、50歳の誕生日を迎えたということで、お祝いも兼ねて。

僕は学生のときにしげちゃんと知り合い、クラシック音楽やアートのことをいろいろ教えてもらい(『薔薇の騎士』というオペラに連れて行ってもらったこともありました。なので、誕生日には薔薇を贈りました)、大学を卒業して就職して、数年後に二丁目でドラァグクイーンをやるようになったり、親にカミングアウトしたりといった、今の自分につながるいろいろを、しげちゃんに支えてもらいました(背中を押してくれたのです)
家族同様の大切な人なので、ときどき「元気?」と言いながらいっしょにご飯を食べたり、呑みに行ったりしています。

お祝いしようと思っていたのに、話はやはり、亡くなったヒロシさんのことから始まりました。それから、近況を報告しあい、しげちゃんの友達のあの人は最近どうしてるの?とかいう話から、新国立劇場でやってるオペラ『ピーター・グライムズ』のこととか(ベンジャミン・ブリテンはゲイの人で、この作品には、ゲイとして彼が感じてきた生きづらさが投影されているとのこと)、生物学者の福岡伸一さんが主宰する「フェルメール 光の王国展」のことまで、いろいろ教えてもらいました。

僕はこう見えて引っ込み思案な人なのですが(人前であんなことやっといて今さら何を、と思われるでしょうが)、ダンナをのぞけば、しげちゃんだけが唯一、洗いざらいすべてを知っている、何も気にせずに話せる人です。元彼(家族のような人)って本当にありがたいし、たいせつな存在だなあと思います。

そして、「この人は自分にとって大切な人だな」と思う人とは、遠慮せずにこまめに連絡をとったり、会って話をしたり、感謝の気持ちを伝えたりしたほうがいいなあって、しみじみ思いました。

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