イタリア/ミラノ

ミラノの世界遺産 最後の晩餐

レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作「最後の晩餐」は、ミラノ市内の「サンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会」にあります。ミラノ観光のハイライトとなる「最後の晩餐」と予約方法をご紹介します。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

 ミラノの世界遺産 「最後の晩餐」

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500年以上の歳月を経た最後の晩餐。レオナルド・ダ・ヴィンチの驚異的な人物描写、図法をぜひライブで!

書籍・映画「ダ・ヴィンチ・コード」で話題になったレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作、「最後の晩餐」(イタリア語名:L'ultima cena/Cenacolo Vinciano)は、ミラノ市内の教会の中にあります。

その教会は、「サンタ・マリア・デッレ・グラッツェ教会」。併設のドメニコ会修道院と共に、世界遺産にも登録されています。

修復を繰り返した「最後の晩餐」

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1800年代後半の最後の晩餐

「最後の晩餐」は、ドメニコ会修道院の食堂の北壁に描かれた壁画。制作は、1494~1498年にかけて行われました。当時ヨーロッパでは、壁や天井に絵画を描く際、古代ローマ時代にその起源を持つ「フレスコ画」(漆喰が渇く前に顔料を乗せて着色させる技法を用いた絵画)の技法が用いられていました。

レオナルド・ダ・ヴィンチは、漆喰が乾くまでのわずかな時間に制作をしなければならないこと、使用できる色彩に限界があることなど、フレスコ画技法の限界を回避するため、「最後の晩餐」は、「フレスコ・ア・セッコ(乾式)画」技法を用いました。これは、完全に乾いた漆喰面に、テンペラ画技法で描くこと。ただし、湿度変化に弱いため、食堂の熱気や湿度により劣化が早く進み、完成から数十年の後には、剥離が始まったと言われています。

数世紀に渡り、修復が繰り返されてきた「最後の晩餐」。1999年に大規模な修復が終わり、現在は、当時の色彩をほぼ再現した状態になっています。

「最後の晩餐」に描かれた弟子たちの動揺

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驚きの瞬間をとらえた細部にも注目

500年も前に描かれた「最後の晩餐」は、一点透視図法が用いられており、見事な奥行を表現されています。それはまるで、現実の食堂が壁の奥の方まで続いているような、錯覚を引き起こします。その図法もさることながら、リアルな人物の描写もまた見どころです。

「最後の晩餐」に描かれているのは、聖書における「イエス・キリストの最後の日の最後の晩餐の様子」。ヨハネ福音書13章21節より、「12弟子の中の一人が私を裏切る、とキリストが予言した」時のシーンです。中央に描かれたキリストの両脇に描かれた弟子たちの、動揺する表情。驚き、疑惑など、さまざまな感情を見ることができます。

「最後の晩餐」を見学するには

 完全予約制です。予約方法は、3パターン。公式サイト、もしくは電話予約。予約代行のサイトなどから、となります。
サイト内「On line Tichets」から、予約可能な日・時間をクリックして進む。
  • 電話予約(英語OK)
公式予約サイトでNGの日でも、電話で予約可能な場合があります。ただし、電話はなかなかつながりませんので、チャレンジあるのみ。
TEL:+39-02-9280-0360
予約受付時間(現地) 月~土曜8:00~18:30

それぞれ、予約時間の20分前までに到着し、チケットを交換する必要があります。20分を過ぎると自動的にキャンセルされることもありますのでご注意を。

<DATA>
「最後の晩餐」Cenacolo Vinciano
住所: Piazza Santa Maria delle Grazie, 2
時間:火~日曜 8:15~19:00(最終入館18:45)
休日:月曜・1月1日、5月1日、12月25日
料金:8ユーロ(6.5ユーロ+予約手数料1.5ユーロ)
日本語音声ガイドあり(1人用2.5ユーロ、二人用4.5ユーロ)
アクセス:トラム18番線 マジェンダ通りサンタ・マリア・グラッツエ下車、地下鉄1番線コンチリアツィオーネ駅下車徒歩5分、地下鉄1番線・2番線 カドルナ駅下車徒歩15分  
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