男の靴・スニーカー/ドレスシューズ

CENTRAL from ワールドフットウェアギャラリー+α(2ページ目)

ワールドフットウェアギャラリーにて販売が始まったCENTRAL(セントラル)の紳士靴は、一見大人しそうな雰囲気ながら、これまでの日本製の紳士靴から一歩も二歩も踏み込んだ造形と着用感が魅力です。こんな靴が欲しかった読者も多いはず! さっそくレポートすると同時に、同店に並ぶSutor Mantellassi(ストール・マンテラッシ)の新作も合わせてご紹介しましょう。

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

気合の入り方が違う、初の自社ブランド!

AMANOGAWA

こちらは”AMANOGAWA(天の川)” と名付けられた内羽根式のアデレイドキャップトウです。気持ち小さ目なトウキャップや、レースステイからトップラインにかけての流麗な曲線に、自然と目が行ってしまいます! 5万4600円(ワールドフットウェアギャラリー 神宮前店 TEL:03-3423-2021 同 銀座店 TEL:03-3572-6811)

紳士靴についてある程度ご存じの読者なら、「セントラル」の名前はどこかしらで聞いたことがあるはずです。敢えて具体的に何処とは申しませんが、日本の紳士靴が欧米のものに全く負けていないことをインポート靴超全盛期だった西暦2000年以来示し続けてくれている某ブランドや、古い欧米の靴のデザインを巧みに再構築した上でストリートファッション的に昇華させる感覚に優れた某ブランドのメインファクトリー、と言ったらもうピンと来る方も多いでしょう。そう、今回ご紹介するCENTRAL は、1949年の創業以来浅草で紳士靴を作り続ける老舗メーカー「セントラル靴」初の、自社ブランドなのです。

意外なことに、これまでセントラル靴は自社ブランドの製品は扱っていませんでした。あくまで発注主のOEM生産に徹していた訳で、それはそれで日本の職人らしさを感じるのですが、商品特性に応じた意識の改革もやはり必要なのでしょう。今回商品に初めて自らの企業名を表に出すにあたっては、近年充実して来た若手スタッフが全面的な進行役となり、ワールドフットウェアギャラリーのこちらも若手企画陣と共に話し合いを重ね、サンプル作製と改善点の洗い出しを繰り返し、満を持してのデビューとなった訳です。
CHUSHU

メダリオンが絶妙なアクセントになっている、ホールカットプレーントウの” CHUSHU (中秋)”です。大判な革と精密な吊りこみ技術を要するホールカットを、これだけ美しくまとめ上げる実力を持つメーカーは、国の内外を問わず実は極僅かです。6万3000円(ワールドフットウェアギャラリー 神宮前店 TEL:03-3423-2021 同 銀座店 TEL:03-3572-6811)

話し合いの中で妥協の無い「詰め」が行われていたのは、今回登場した4つのモデルの風貌を見れば一目瞭然! 履き手の嗜好を遮らない絶妙な造形のセミスクエアトウを代表例に、これまでの紳士靴とは僅かに異なる新鮮(そう、斬新というよりも新鮮)なデザインでありながら、決して飽きないであろうことが容易に想像できる「奥ゆかしさ」も合わせて備えているからです。アウトソールの土踏まず部を絞り込むフィドルバック仕様や一部の靴に採用されたスキンステッチなど、このメーカーならではなの職人技も満載。小振りなかかと周りや落ち着いた藍色のソックシートも含め、凛とした色気を靴全体に感じさせてくれます。
内くるぶしのスキンステッチ

” CHUSHU (中秋)”ではアッパーの革を、かかとの後端ではなくご覧のように内くるぶしの側面で接合させています。しかもスキンステッチで! このようなアイデアも、セントラル靴とワールドフットウェアギャラリーとの充実した打ち合わせの賜物なのでしょう



で、肝心の履き心地は? 次のページで詳しくご紹介!
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