VW(フォルクスワーゲン)/パサート

ワゴン派生型でも本格派のパサート オールトラック(3ページ目)

パサート ヴァリアントをベースにしたクロスオーバーSUV、パサート オールトラックがついに上陸した。車高をアップして本格4WDのみを設定する上級モデルで、ニッチな市場に攻勢をかける。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

スポーツワゴンの資質あり

パサートオールトラック ラゲッジ

ベースのパサート ヴァリアントがクラストップレベルの広大なラゲッジを誇るだけに、容量に不足はないはずで、ゴルフやキャンプなどの趣味にも余裕で対応できる


エンジンはゴルフGTIと同じ2.0Lの直列4気筒DOHCターボで、1.4Lを積むベースのパサートとはパンチ力がまったく違う。重量が違うため、ゴルフGTIのようなスポーツカーそのものという強烈な加速感とはいかないが、レスポンスに優れる6速DSGとの組み合わせにより、高速道路の合流だろうが急な上り坂であろうがまったく息切れすることなく、走らせることができる。

乗り心地もクルマの成り立ちを考えると良好。ベース車よりも容量の大きなサスペンションを搭載しているというが、それほどゆったりしているわけでなく、フォルクスワーゲンらしく適度に引き締まっているのが印象的だ。

4WDやオフロードスイッチのほかにも走行支援となる機能が満載で、「XDS」と呼ぶエレクトロニック ディファレンシャルロックの拡張機能として用意されるシステムにより、主に中・高速域でのアンダーステアを抑制することが可能だという。

さらに、前走車に追従し、完全停止までが可能なアダプティブクルーズコントロールの「ACC」やステアリング操作を監視してドライバーの疲労を検知する「Fatique Detection System」などの最新の安全装備も満載している。


価格設定も魅力

パサートオールトラック OFF ROAD

オフロードスイッチを押すだけで、オフロード走行に必要な運転技術を車両がフォローしてくれるからより安全に走行できる


用意されるグレードは「2.0 TSI」のみだが、「超」が付くほどの充実装備を考えるとバーゲンプライスで、あるいは円高の恩恵なのか494万円というコストパフォーマンスの高い価格設定だ。ワゴンでは物足りない、でも背の高いSUVまでは要らないという人に、確かにニッチな市場ではあるがかなり強く訴求するモデルに仕上がっていると思う。
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