前兆なく襲ってくるぎっくり腰
お風呂で温まり筋肉をリラックスさせようと、体勢を変えた瞬間にギクっと痛めるケースも!
例えば、朝ベッドから起き上がろうとした時、洗顔の際に腰を屈めた瞬間、物を持ち上げようとした時、名前を呼ばれて振り返ろうとした瞬間などがあります。中には、歩いている途中で突然腰に痛みが!というケースもあり、特に腰を意識していない時に見舞われる腰痛、といったイメージが強いかと思います。
腰の不調を日頃感じていないのに、ぎっくり腰になる場合もあり、予防が難しいと感じている人もいるようです。腰に違和感を覚えるなどの前兆があれば、念入りに腰のストレッチをしたり、筋肉をほぐしたりとぎっくり腰予防のケアに取り組みやすいかもしれませんが、前兆がなく腰痛予防に意識を持ちにくい場合は、どうしたらよいのでしょうか?
ぎっくり腰は神経の働きが乱れて起こる?
当たり前に出来る日常動作も、正常な筋肉の働きがあってこそなのです
あらゆる動作や姿勢を腰を痛めることなく可能にするためには、筋肉の働きを上手にコントロールしている神経系の働きがとても大切です。ですが、何かの要因によって、神経系の働きが乱れてしまうことが、私たちの生活の中には多々あります。心当たりのない要因まで含まれるため、それを特定して意識的に注意を払うことが難しいケースもあるということになります。
姿勢を支える筋肉は緊張しやすい
普段あまり気にしていないかもしれませんが、私たちは、重力に逆らいながら姿勢を保持させています。姿勢を保持させる働きのある筋肉は、過度に緊張しやすい傾向があります。姿勢保持の筋肉が過度に緊張してしまうと、その影響を受けて働きが低下する筋肉がいくつかあり、腰を支える働きも不安定になりやすくなります。あらゆる姿勢の変化や外からかかる力を感知して、腰の安定性を維持するべき神経の働きも乱れてしまうことになり、ふとした瞬間にぎっくり腰を起こす可能性も出てくるかもしれません。
こうしてじわりじわりと、腰を不安定にさせるべく神経系の乱れが生じ始めると、姿勢を安定させるために、筋肉がパワーを余計に発揮しなくてはならなくなり、体にとっても良くありません。ぎっくり腰になり痛みが改善されても、神経系の乱れた状態は残り、腰の安定性が損なわれたままであるケースもあるため、そういった部分の機能回復が望まれます。
ゆらゆらお手軽エクササイズで腰を支える力の機能回復を!
日頃、バランスを保つトレーニングを行い、姿勢を安定させましょう
■立つ場合の注意
立って円盤に乗る場合は、平らな安定した場所に円盤を置きましょう。足首を捻挫した経験のある人は、足首の硬さを感じバランスをとりにくいかもしれませんので、慎重に乗り左右交互に体重をかけてみてください。
■座る場合の注意
座布団感覚で座ってみましょう。お尻の左右交互に体重をかけたときに、上半身のぶれが大きくなる人がいます。姿勢を上手に保つことができるように、お腹や背中の筋肉を意識してみてください。腰を回すような動きも試してみましょう。
即効性を期待するのではなく、姿勢を保つために必要な神経系に良い刺激を少しずつ与え続け、痛めた腰部や働きが低下しつつある筋肉の機能向上を目指すものになります。円盤の上に立っても、座っても使うことができますので、職場に持参して、休み時間に少しエクササイズを……ということも可能です。無理をせずに様子をみながら試してください。