◇私のDAW環境:Ableton Live+Propellerhead Reason
Liveに、サンプルを切り刻んで、MIDIノートに割り振る「スライス」という機能があります。スライスされるタイミングは「ワープ」という、サンプルの時間軸上の位置にタグづけするLive独自のマーカーで決めることができます。1サンプル(Liveでは「クリップ」という単位になりますが)当たり128個のスライスまで刻むことができます。
刻まれたスライスの、再生されるタイミングを動かすことで、とても面白いREMIX効果が得られるのですが、この発想はREXファイルからきており、REXファイルをサンプルとして読み込むことで、あらかじめスライスされノートに割り振られたクリップとして扱うこともできます。
このREXファイルというのは、元々Propellerhead Reasonに搭載されているDr. REXというサンプラーで読み込み、再生するためのファイルでした。
Reasonのプリセットも豊富にあるのですが、同PropellerheadのReCycleというソフトで、WAVファイルなどから作成することができます。
現在、ReCycleの最新版はバージョン2.2で、Reason搭載の再生サンプラーもDr. Octo Rexというものにバージョンアップしました。また、Liveがそうであるように、多くの音楽ソフトがREXファイルに対応するようになりました。
というわけで、おすすめはクールな外観と直観的操作性に優れた「ReCycle2.2」です!……と言いたいところですが、質問は「おすすめサンプラー」でしたね。Reason搭載の「Dr. Octo Rex」が回答です。
Reason自体を買わなければならないので高いですが、Reason自体が非常に優れたReWireスレーブなので(そもそもReWire規格自体がPropellerhead開発によるものです)、DAW環境の方は一家に一台、持っていて損はないでしょう。
私はLiveをホストにしているのに、シーケンサーはReasonのものしか使っていません。
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