汗が匂うメカニズム
汗腺にはアポクリン汗腺とエクリン汗腺の2種類があります。エクリン汗腺は、全身に分布している小さな汗腺で、1平方センチメートルに100個以上存在します。この汗腺から出る汗は、サラサラしていてほとんど匂いはありません。匂いに関係するのはアポクリン汗腺から出る汗です。アポクリン汗腺は、脇の下や生殖器など、からだの一部にだけある大きな汗腺のこと。アポクリン汗腺から出た汗と皮脂腺から分泌された脂分とが混ざり、これが皮膚表面の雑菌により分解され、低脂肪酸やアンモニアなどに変化して汗の匂いの原因となります。
クリニックの施術で汗はある程度抑えることができます。シワの緩和で知られるボトックスですが、汗腺の働きを麻痺させて汗をかきにくくするので汗対策としても有効です(10万円前後で、範囲によって変わります)。
他には、直接アポクリン汗腺を除去する手術があります。再発はしませんが切開をするので、術後1週間前後は包帯で圧迫しなくてはなりません(30万円前後~)。
日常生活の過ごし方で匂いは軽減できる
サラサラ汗に変える生活習慣
体質は変えられませんが、食事や生活習慣で匂いを抑える事は可能です。改善すべきポイントは大きく分けて3つあります。
- 肉中心の食生活 肉などの脂質の多い食生活を続けていると、皮脂腺から分泌される油脂成分が多くなり、体臭が強くなってしまいます。野菜をたっぷり食べ、バランスのよい食生活を送るよう心がけましょう。
- タバコ タバコにはアセトアルデヒドやアンモニア、ニコチンといった臭いの原因物質が含まれているので禁煙も行ってください。
- 冷房に頼り過ぎる生活 エアコンなどの冷暖房に頼り、普段から汗をかきにくい状態が続くと、汗腺の働きが低下し、匂いの原因にもなってしまいます。運動や半身浴で1日に1回は汗をかくような習慣を持つことが大切です。