愛と青春のNLGR+2012(3ページ目)

フィナーレを飾る同性結婚式に感涙

夕方、雨が降るかも…と言われていたのが嘘のように青空が広がり、絶好の結婚式日和となった中、NLGR+のフィナーレである同性結婚式がスタートしました。今年は「VALENTY WEDDING」という一般企業がスポンサーとなり、全面的にこの式をプロデュース。今まではステージ前に白いさらしでバージンロードが作られていましたが、今回はレッドカーペットを思わせる真っ赤な布が敷かれました。そして、白と青の立派なタキシードを着たゲイカップルが、真っ赤なバージンロードを歩きだすと、公園を埋め尽くす人たちが大きな拍手を贈ります。お二人がステージに上がると、ミニスターと呼ばれる女性の方が、教会式でも神前式でもない「人間愛結婚式」を執り行いました。いわゆる「誓います」ではなく、お互いがパートナーに対して自分の思いを綴った手紙を読むというもので、白いタキシードを着たわんにいさん（昨年、虹組ファイツで踊ってた方）は、パートナーのともゆきさんに「10の誓い」と題した手紙を読みました。「楽しいときはいっしょに笑ってあげる」「悲しいときはいっしょに泣いてあげる」ではじまるとてもシンプルな文面なのですが、泣けてきて仕方がありませんでした…（お二人へのインタビューと手紙の文面は、こちら）

二組目は、この10月に名古屋初のパレードを開催する「PROUD LIFE」代表の安間優希さんと梓さんのカップル。最初にスクリーンで二人の「なれそめ映像」が流れ（本格的。さすがはウェディング会社）、優希さんはMTFトランスジェンダーで、とか、梓さんとはおたがいに一目惚れだった（素敵！）といったエピソードが紹介されました。安間さんはまだ戸籍上の性別を変えていないので、お二人は（見た目は女性どうしのカップルですが）先日、入籍をしたんだそうです。そういうお二人が、バージンロードに花びらをまくブライズメイドに導かれ、10mくらい裾を引きずるような、まばゆく輝くウェディングドレス姿で登場し、思わずため息と歓声、喝采が沸き起こりました（おそらくNLGR史上最も美しいシーンだったのでは？）。梓さんは「いろんな人の話を優しく聞いてあげているあなたが好きです。私が相手でもいいのかな？と一人で抱え込んでいた時『梓がいてくれるから私はがんばれる』って言ってくれたね。ありがとう」といった手紙を読み、「尊敬」という花言葉をもつ白い薔薇を優希さんに手渡しました。

手紙の朗読が終わると、ミニスターの女性が、祝福の言葉をプレゼントしてくれました。それがまた、ジーンとくるような言葉で、とてもよかったです。「今から二人は一体です。歓びを手から手へ、悲しみを胸から胸へ、一つの夢を分かち合って、生あるかぎり、真心をもって、助け合って生きていくのです」「この世で二人が出会い、結ばれたことを、天に、ご両親に、友人に感謝しつつ、さらなる高みへとのぼっていきましょう」「私は今までたくさんの式に立ち会ってきましたが、こんなに素晴らしい式はありませんでした」「法律的には認められないけど、本当に素晴らしいカップルです。みなさん、心から祝福を。大きな拍手をお願いします」

結婚式が感動のうちに終わり（目を潤ませていた方、多数。ゴトウを含む）、式を挙げたカップルたちを囲んで、バルーンリリースが行われました。共同代表を務めた3人の方たちの挨拶の後、MCのカナコさんのカウントダウンのかけ声に合わせ、600個のレインボーカラーの風船が一斉に放たれ、真っ青な空へと高く、高く上がっていきました。バルーンリリースが終わると、それまで我慢していたのでしょう、わんにいさんが感極まって泣き出したのが印象的でした。