80年代のゲームサウンドFM音源をリアルに復刻
25年ほど前の8bitパソコン時代をご存知の方はいるでしょうか? 私がまだ大学生だった時代ですが、YAMAHAでYM2151というFM音源LSIが開発され、それがいくつかのパソコンに搭載されました。具体的にはYAMAHAのMSX、CX5の拡張ボードSFG-01として、またシャープのパソコンX68000(これは8bitではなく16bitですね)など……。また、様々なアーケードゲームにも搭載された音源チップでもあります。当時、既にYAMAHAの大ヒットシンセサイザ、DX7が登場した後のことでしたが、同じFM音源でありながら、YM2151はDX7とはまったく別の文化を築いていったLSIでした。私自身はHAL研究所という会社で、このチップをNECのPC-8801用で使えるようなハードウェアを組んで、それ用の音色エディタやシーケンサの開発を行っていました。結果的に「響」という製品をリリースしているのですが、そんな経緯もあって、非常に思い入れのあるLSIなんです。
そのYM2151がDETUNEの佐野信義さんの手によってiPad上に復元されました。ミュージックワークステーションとして当時の雰囲気を非常にうまく再現しているのですが、その音源コアはなんとYAMAHA製。先日、開発を担当したYAMAHAのエンジニアにもインタビューさせてもらいましたが、かなり本気で忠実に復刻させているんですよね。
当時をご存知の方は、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか?
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