その2.「ミラーリング」で相手のマネをする
相手が首をかしげたら自分も鏡のようにマネしてみよう
たとえば、相手が首をかしげたら、自分も同じ方向に首をかしげてみる。相手が「あのね、あのね」と身を乗り出して話しはじめたら、自分も「それで、それで?」と身を乗り出して話を聞いてみる。このように相手のしぐさを鏡のようにマネをすると、相手は「この人、波長が合うみたい」と感じ、会話が楽しく感じられていきます。
ちなみに、このミラーリングは、すきま風が吹きがちなカップルの間で使ってもよい効果をもたらすと思います。目の前でパートナーが「あのさぁ」とほおづえをついて話してきたら、「うん、なぁに?」と鏡になったように自分もほおづえをついて話を聞いてみる。相手が「う~ん」と考え込みながら腕組みをしたときには、「困ったねぇ……」と自分も腕組みをしてみる。
こんな風に、相手の態度をまねて話を聞くと、以前より親近感がアップします。すると、冷えかけた関係にも温かみが戻っていくでしょう。
その3.キーワードを「オウム返し」する
重要なキーワードはその場でオウム返ししよう
たとえば、相手が「テストが近づいているのに勉強の時間がとれなくて、なんだかモヤモヤしちゃうんですよね」と話してきた場合、この会話の中のキーワードはどれでしょう? それは、「モヤモヤ」という感情を表す言葉です。「うまく言えないけど、なんだか落ち着かない」という気分を、相手は「モヤモヤ」という言葉で表現しているのです。
こんな言葉が出てきたときには、ぜひ「そうか、モヤモヤしちゃうんだね」というように、オウム返ししてあげましょう。すると、相手はその「モヤモヤ」について、さらに詳しくあなたに伝えたくなり、会話がぐんぐん発展していきます。
このように、会話の中には必ず重要なキーワードがあるので、それをしっかりつかんでオウム返しをしましょう。すると会話が弾んで、相手はあなたに好印象を持つでしょう。
人間関係は、会話から始まります。初対面の相手でも苦手意識を持たず、まずはペーシング、ミラーリング、オウム返しの3つの方法をうまく組み合わせて、会話をしてみてください。相手は、あなたともっと話したいと思うようになるでしょう。すると、初対面の相手でも仲良くなりやすく、よい関係が築かれていくと思います。