霧矢大夢さん、蒼乃夕妃さん二人を語る上で忘れてはならないのは、抜群にダンスの上手いトップコンビによるデュエットダンス。本当に素晴らしかった……。
“優雅”とか“美しい”とか“流れるよう”というありきたりな言葉では表現できない、呼吸を合わせているというより呼吸がまったく同じ。
ショーやレビューの醍醐味でもあるトップコンビのデュエットダンスは、毎回、息を呑む美しさ。群舞では、誰よりも体を使って踊っているトップコンビでした。
名場面はショーやレビューにのみならずお芝居でも。
中でも『ジプシー男爵』のプロローグは圧巻でした。セットがほとんどない広く暗い舞台で約6分間、二人だけで踊り続け、それを魅せ続けられるスゴさ。
高いダンスの技術に、高い表現力がプラスされ、二人のダンスにはいつもストーリーが見えました。
まさに芸術品の域でした。
芝居でもショーでも「この二人であれが観たかった……」「これも観たかった……」。色々と浮かびます。宝塚の男役娘役としては、それはもう叶いません。「淋しくなります」。
しかし退団後も違う形で会えたら……。そう願います。
あそこまで行けるんだ……そんな風に感動し感嘆する舞台人であった霧矢大夢さん。隣で並び、同じ場所を目指した蒼乃夕妃さん。
お疲れ様。そしてありがとう。
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