輸入車/注目の輸入車試乗レポート

理想のスポーツカーを追求して誕生したアルテガGT

アルテガ社は、理想のスポーツカーをつくることを目的に、2006年にドイツで設立された新生自動車メーカー。その市販モデル第一弾が2シーターのミッドシップスポーツカーとして開発された「アルテガGT」だ。個性あふれるスタイリングに、高い走行性能を与えながらも日常性に配慮した、年産500台という少量生産のエキゾチックカーは、はたしてどんなクルマなのか?

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

理想のスポーツカーづくりを目標とするドイツの新生メーカー

アルテガGT フロント

ボディサイズは4015mm×1882mm×1180mmと比較的コンパクト。ホイールベースは2460mm。3.6リッターV6DOHC直噴エンジンは、最高出力220kW[300ps]、最大トルク 350Nm/2500rpmを発生


おそらく「アルテガ」をご存知の方は、まだそれほど多くないことでしょう。正確にはアルテガオートモビル社という、2006年にドイツで設立された新しい自動車メーカーで、もともと電子システムメーカーであるパラゴン社の経営者クラウス・ディーター・フレールス氏が、「理想のスポーツカー」をつくりたいという想いを実現するために立ち上げた会社です。

そして翌2007年のジュネーブショーで、初のオリジナルスポーツカー「アルテガGT」を発表、翌2008年より発売。これまでドイツ、フランス、イタリアなど欧州6カ国およびマレーシアで販売されていたところ、2011年秋についに日本上陸をはたしました。日本での価格は1189万円となっています。
アルテガGT インパネ

特徴的なエクステリアに比べてインテリアは比較的オーソドックスな雰囲気。小径のバックスキン製ステアリングホイールにはパドルシフトが備わる。パワーウインドウのスイッチが昔の手回し式ハンドルのような形状となっているなど遊び心も。幅が広く高めに設定されたサイドシルが、ボディ剛性へのこだわりを物語る


ミッドシップのエキゾチックなスポーツカーとして、他のどのクルマにも似ていない個性的なスタイリングこそ、アルテガGTの最大のポイントといえるでしょう。デザインを担当したのは、BMW Z8 やアストンマーチンを手がけたことで有名なヘンリック・フィスカー氏であることも話題となっています。

さらに、すべて軽量な樹脂製のボディパネルが、単体で100kgを切るほど軽量なアルミニウム製スペースフレームに組み合わされており、車両重量は1285kgと非常に軽く仕上がっているのも特徴です。
アルテガGT 走り

サスペンション形式は前後ダブルウィッシュボーン。タイヤサイズはフロントが235/35R19、リアが285/30R19とファット


フォルクスワーゲンより供給されるパワートレインは、パサートヴァリアントR36等と同じ300馬力を発生する最新版のVR6ユニットと、6速DSGという組み合わせ。これがコクピット後方にパイプフレームを介して横置きに搭載されています。

高剛性かつ軽量な車体に強力なエンジンをリアミッドシップレイアウトするクルマらしく、そのパフォーマンスはいうまでもなく期待できるもの。0-100km/h加速は4.8秒、最高速度は270km/hに達するとのことで、動力性能の高さは推して知るべしでしょう。

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