盗難されやすい車とは?盗難されやすい、その理由は?2020年の最新版
一般社団法人 日本損害保険協会は、毎年「自動車損害盗難事故実態調査結果」を公表しています。17社の保険会社のデータにより、最新の盗難されやすい車がはっきり把握できます。前年4位のレクサスが他の追従を許さぬ伸びで1位に
2018年、損保17社のデータによる自動車本体の盗難事故(車両保険金の支払いを行った事案)は、全部で277件。これは保険金の支払いに至ったケースのみですが、件数は前年の278件と比較してほとんど差はありません。以下は「第20回自動車盗難事故実態調査結果」(一般社団法人 日本損害保険協会)を件数上位からランキングにしたものです。車両本体盗難
1位 レクサス 66件(23.8%)2位 プリウス 41件(14.8%)
3位 ランドクルーザー 35件(12.6%)
4位 ハイエース 17件(6.1%)
5位 アクア 14件(5.1%)
6位 アルファード 8件(2.9%)
7位 カローラ 7件(2.5%)
7位 ハリアー 7件(2.5%)
9位 ヴェゼル 5件(1.8%)
9位 フォワード 5件(1.8%)
9位 レンジャー 5件(1.8%)
1位のレクサスは前年4位から大幅にランクアップ。2018年当時は景気が好調だったこともあり、高級志向で販売台数を伸ばしていたことも要因かもしれません。2位のプリウスは海外でも人気の高い車種で1位が定位置でしたが、その座をレクサスに明け渡しました。ほかにも3位のランドクルーザー、4位のハイエースと本ランキング常連の車種が上位を占めています。変化が見られたのは同率9位の3台。ヴェゼルはコンパクトSUVで幅広いドライバーに人気です。2017年には3年連続で新車登録台数1位になっており、前回圏外からのランクイン。フォワード、レンジャーはトラックです。2台ともここ数年は地味にランクインしており、運輸ドライバーさんも油断ができない時代になってきました。
グレードの高い高級車、もしくは実用的な人気車に盗難が発生
ランキング12位以降の盗難されやすい車は次のようになっています。12位 スカイライン 4件(1.4%)
12位 レガシィ 4件(1.4%)
14位 インプレッサ 3件(1.1%)
14位 ヴェルファイア 3件(1.1%)
14位 エブリィ 3件(1.1%)
14位 クラウン 3件(1.1%)
14位 マーク 3件(1.1%)
2年前のランキング、前年ランキングと比較すると上位は高級車、もしくは人気車種で占められておりその傾向に大きな変化はないようです。一方、セルシオ、ベンツ、BMWといった高級車の代名詞ともいえる車種が姿を消し、圏外に。最新盗難ランキングは流行を如実に表す結果となりました。
トヨタブランドが狙われるという実態
不法に解体され、不正輸出される盗難車。自動車窃盗団に盗まれてしまうと、残念ながら発見されることは稀です
また1件あたりの支払い保険料は未発見の車両で396万円、発見された車両で167.3万円となっています。保険会社にとって大きな負担でもありますが、同車種に乗るドライバーは盗難の不安ももちろん、「盗難リスクの高い車」となるため保険料負担が現実問題としてのしかかってきます。
盗難のプロに対抗する手段は?
これまで実用的な側面で人気が高く、盗難ランキングの1位、2位の常連だったのが「プリウス」「ランドクルーザー」「ハイエース」です。しかし、トヨタのハイブランドとして大人気の「レクサス」がそれらを押しのけて1位となりました。オーナーとしては頭の痛い問題ですが、万一のことを考えて備えておく必要があります。ここで知っておきたいのが盗難の発生場所です。これまで「それなりに安全」と思われてきた自宅駐車場(屋外)はここ数年、35%~40%で推移してきました。ところが最新の2018年では盗難場所として48.4%と、なんと約半数を占めることに。ちなみに自宅駐車場(屋内)は4.0%、契約駐車場(屋外)は29.2%となっています。
対抗手段としては人感センサーのライトや警報器、イモビライザー(盗難防止装置)で備えるしかありません。車両保険に加入しておくことはもちろんですが、しっかり防犯対策をしてカーライフを楽しみましょう。年式が古ければ、バー式ハンドルロックやセンサー式警報装置、GPS追跡装置などで対策を。少しの手間とお金をかけることで、盗難されにくい車にすることができそうです。
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