大きめの部屋なのになぜ「納戸」?
主に外廊下側に設けられた部屋で、ある程度の広さがあるのに「納戸」となっている間取りを見たことがありませんか。納戸にしてはやや広く、個室としても使えなくもない広さなのに、なぜ「納戸」なのでしょうか(【図1】参照)。【図1】今回のモデルプラン。2LDK+S(Sはサービスルーム、納戸を指す)、74.8平方メートルのファミリータイプ。外廊下側に5.6畳の納戸、リビングに接して4.5畳の和室がある(クリックして拡大)。
建築基準法では人が長く滞在する部屋つまり「居室」には部屋の床面積の1/7以上の面積の窓を設けなければならないと定めています。従って何らかの理由によって必要な採光面積が取れていない場合には「納戸」もしくは「サービスルーム」表示となります。「居室として使用しない」ということを前提とした部屋となります。
購入後、実際にその空間をどうやって使うかは購入者に委ねられますが、次のような点に注意してください。
納戸の注意点
先ほど述べたように「納戸」「サービスルーム」表記になっている室では、人が長い時間をそこで過ごす前提となっていません。従って一般的にテレビ端子、電話端子、エアコン用の電源やスリーブなどが用意されていないことが多いでしょう。4.5畳の個室の使い道は?
趣味の部屋として書斎が欲しいという希望は多い。
同じ小部屋でも図面上で「洋室」「和室」表記になっていれば、その部屋は居室として使用できます。
これだけは欲しい「寝室」の広さとその理由でご紹介したように、夫婦の寝室としては最低6畳は欲しいもの。さらに机や鏡台を置くと考えると8畳程度の広さが理想的です。従って4.5畳の部屋では夫婦の寝室には向きません。
しかしシングルベッド(布団一枚)なら置けます。他の家具を置かなければ布団2枚も敷けるでしょう。従って将来の子ども部屋や、たまに来るお客様用の予備室として考えておくとよいでしょう。もしくはパソコン室、書斎など趣味の部屋としてもちょうど良い広さと言えます。
次のページで小部屋の注意点を見てみましょう。