銀座の一等地を眼下にいただく江戸前の蒲焼

「うな丼A」と「きも吸」

「うな丼A」と「きも吸」

伺ったのは13時過ぎ。入口の外に2人のお客さんが並んでいますが、2人なら……ということで並びます。平日であれば昼の休憩時間が決まっている人も多いかと思いますが、この日は日曜日。その後すぐに予定もないので、うなぎをいただくシーンを想像し、ゆったりと待つことに。

ほどなく店内へ通されますが、ここでも椅子に座り待つ人の列の最後尾に加わります。同店は1階にテーブル席、地下には喫煙可能なテーブル席、2階は座敷席となっています。回転が良かったおかげですぐに2階の座敷、しかも窓際の角席に通されました。銀座の交差点を眼下にできる、個人的には1番気に入っている場所です。ブーツや靴を脱ぐことが問題なく、足が辛くない人には、外光が入る2階席がおすすめですね。

お酒のお供、「白焼き」は1575円

お酒のお供でいただきたい「うなぎ白焼」は1575円

うなぎの高騰がメディアなどで伝えられていますが、同店ではこの時点では値段も変更なし。いつも通り「うな丼A」(1890円)と、きも吸(210円)をオーダーしました。

待つこと15分強、でしょうか。運ばれてきたうな丼には蓋があり、期待値が上がります。表面はきつね色でこんがりとした焼き具合、中はふっくら……。蒸す工程の入った江戸前の蒲焼ですね。みりんと醤油を煮詰めた中辛のたれ、ご飯の固さもわたし好み。うなぎ、きも吸、漬物、この立地条件(加えてこの日の窓際席)を含めて、納得できる金額と内容です。

うなぎと並び人気の「鯛茶漬」、楽しみが広がる細切りの鯛

ファンの多い同店の「鯛茶漬」セット

ファンの多い同店の「鯛茶漬」セット

同店はもちろん、うなぎをメインとした店ですが、「鯛茶漬」(1890円)も古くから文人墨客らが好んで食した歴史もあり、人気です。鯛茶漬け好きなわたしも、同店の鯛茶ファンの1人です。

通常、鯛茶漬けで提供される鯛は、ゴマだれにまぶされた状態の場合もありますし、鯛とゴマだれが分けられて自分で混ぜ合わせる場合もありますが、いずれも鯛は、いわゆる“寿司ネタの刺身”のようなカタチがほとんどです。
同店で注ぎ入れるのは「ほうじ茶」

同店で注ぎ入れるのは「ほうじ茶」

竹葉亭の鯛は、アジのたたきによく見られるような“細く切り分けられた状態”で提供されるのが特長です。少しずつ食べることができる……小さなポイントですが、そのまま生で食べる分、お茶漬けで食べる分、その分量配分も楽しみの1つである鯛茶漬けには、相応しいスタイルかと思います。食事の前にお酒を飲む人にも重宝しそうです。

さらに自分でゴマをすって風味を加えられるのもいいですね。鯛茶漬けに使用するお茶、出汁も各店それぞれの工夫がありますが、こちらではほうじ茶です。わたしはこちらで「鯛茶漬」を食べる度に、お櫃のご飯をおかわりしています。

同店メニューには「鯛茶漬」と「鮪(まぐろ)茶漬」(1575円)が併記されています。まぐろのお茶漬け……あるようでなかなかお目にかかれない一品です。こちらもいただいたことがありますが、鯛と同様塩気のあるゴマだれがよく合い、白飯がガンガン進みます。鯛茶漬けよりも少し値段が安いのも嬉しいですね。

もう一つの茶漬けメニュー「鮪茶漬」

もう一つの茶漬けメニュー「鮪茶漬」のまぐろ

西の鯛、東の鮪、と言われるくらいですので、個人的に鮪茶漬けは東京でもっと広がってもいいのでは、というメニューです。

永井荷風の「断腸亭日乗」にも度々登場する竹葉亭の銀座店。明治時代に出店されているので、この支店だけ取り扱っても100年店の資格、歴史を有しています。他の土地との比較にはそれほど意味はありませんが、“銀座の地”で100年……素直に敬意を払いたくなります。

坂本龍馬夫妻が日本初の新婚旅行をした年に誕生したうなぎ店で、ランチはいかがでしょうか?

■竹葉亭 銀座店
住所:東京都中央区銀座5-8-3
TEL:03-3571-0677
営業時間:11:30~14:30、16:30~20:00(土・日・祝日は通し営業)
定休日:年末年始
地図:Yahoo! 地図情報

※上記すべて取材時(2012年3月)の情報・価格です。
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