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3DSがPSVitaから奪ったもの(3ページ目)

発売日こそ好調にスタートしたPlayStationVita、しかしその後の販売は芳しくなく、現状ではかなり苦しい状況になっているようです。PSVitaは今どうなっているのか、なんで販売台数が伸びていかないのか、お話していきたいと思います。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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3万円分の期待感

PSVitaとPS3の図

PSVitaの躍進のためには、プラットフォームの期待感が必要なのかもしれません。(イラスト 橋本モチチ)

過去に任天堂が、例えばニンテンドー64におけるスーパーマリオ64や、WiiにおけるWiiスポーツといった形で、本体発売と同時に、そのハードの価値を代弁できるほどの強力なタイトルをリリースして、その求心力でハードを引っ張っていくという売り方をした例もありますが、概ね、発売初期というのは中々ハードの性能を引き出したり、特徴を掴むのが難しく、力のあるタイトルというのは中々出てはきにくいものです。

それでも売れていくのは、その時発売されているソフトがどうしても遊びたいという理由だけではなく、これからそのハードが盛り上がっていく期待感とあわせて購入に至るというケースも多いように思われます。

そう考えると、今PSVitaに決定的に足りないのは期待感です。モンスターハンターポータブルシリーズもどうなるのか不透明のまま、何に期待して盛り上がっていけばいいのか、イマイチ分からない状況が続いています。

PSVitaはロンチタイトル以降も、ラグナロク オデッセイや、GRAVITY DAZEなど、ユーザーからの評価が高いソフトが登場し、発売直後としては、コンテンツがしっかりと投入されているプラットフォームになってきていると言えるでしょう。

そういったコンテンツをいかしていくためにも、本体にメモリーカードなどの周辺機器やソフトをあわせて多くの場合は3万円以上、これを払っても間違いない、これから絶対盛り上がる、そういう期待感による最後の一押しが欲しいところです。

この苦しい状況から早く脱出するべく、PSVitaがこれからどう盛り上がっていくのか、そのビジョンをユーザーに示すことが大きな課題ではないでしょうか。

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